いま私が繋がっちゃってる、しつこい怒りは。
「誰も助けてくれなかった」
というもの。
ここに繋がっちゃうと、
ブラックホールを覗き込んでるような気持ちになる。
結局、つまり、たぶん。
私が私を許せていないのだ。
子供の頃の、誰からも好かれずに、親にすら愛され守られなかった、惨めな自分を。
(↑と、感じていたという話で、事実はまた別のところにある、ということもわかっている)
そのパターンを大人になっても繰り返し、持ち続け、
心を許せる繋がりがどこにも得られなかったことを。
娘が生まれた時、
こんなにも可愛く生まれた娘の、幸せな未来を、
少しも描けないことに気づいた。
私が体感できていないからだ。
生まれてきてよかったね、ではなくて
こんな私が産んでごめん。としか思えなかった。
「誰にも頼らずに済むように」
「ひとりで生きていけるように」
そうして築いた王国は、幸せとは別のもので、
でも、その間違いを認めて、手放したとして、
私に何が残るのかもわからず、
娘を守れるのかもわからず、
どちらを向いて、これ以上、
何をどう頑張ったら良いのかもわからなかった。
(↑もう、「頑張る」ではなかったのだけど。その後強制終了と強制手放しが来る)
あの、苦しかった時。
それが必要な経験だったのもわかる。
でも、どうしてもこびりつく思いは消えなくて、
それは、何より私自身が、
あの頃の自分を許せていないからなのだと思う。
なんて、孤独で、惨めで、
醜くて、卑屈で、依存的で、虚勢ばかりの、
寂しくて、臆病な、ばかなんだろうって。
誰にも愛されなくて当たり前。
助けてもらえないなんて、何言ってるの。
あんたなんかが。
と、自分が自分の辛さを、
受け入れてやれなかった。
今もだ。
今も。
ちいさいわたしが、泣いている。
ごめんね。ごめんね。ごめんね。
惨めで、醜くて、ばかでも。
可愛いよ。愛しているよ。
助けてやれなくて、ごめんね。
ずっと、そばにいるから。
好きなだけ泣いていいよ。
もう、ひとりにしないからね。
苦しい罰ももう終わりだ。
一緒に行きたいところへ行こう。
何が見たい?
ちいさいわたしの、涙に濡れた目に、
ぱっと光がともる。
「あのね、きれいなものがすきなの」
「ほうせきとか、せかいじゅうのきれいなけしきがみたい」
「あと、ほんとはね…わたしもきれいになりたいの」
「かわいいふくきたり、おしゃれしたいの」
そう言ってまたうつむく。
いけないこと、
自分には似合わない、恥ずかしいことを
言ってしまったと思ってるみたい。
とっさに「大丈夫だよ」が言えない私。
あ、うん。
それは私もやってみたかったんだ。
ちょっと怖いけどさ、
少しずつ、一緒にやってみよう?
ちいさいわたしが、恥ずかしそうに笑う。
なんだ、かわいいじゃん。
惨めで、醜くて、ばかでも、
ずっと可愛かったんだな。
ごめんね。ごめんよ。
可愛いよ。ずっとだ。
本当だよ。本当に。
好きなだけ泣いていいけど、
あなたの笑う顔が、もっと見たいな。
どこでも、行こう。
やりたいこと、ぜんぶやろう。
もう、置いていかないよ。
ずっと一緒だからね。