ちょっとゴメンあそばせ | 全力失走

ちょっとゴメンあそばせ

小洒落たモダンな家が

建ち並ぶ住宅街を車で走っていた。

庭、いやガーデンは隅々まで

手入れが行き届いていて、

白いレースのカーテンが陽の光に映え、

軒先にはネームボードが立てられ、

2色のタイルが無造作に敷き詰められた

歩道はやけに広かった。


その歩道を肩で風を撫でるかの如くマダムが歩いてゆく。


これぞ究極の娯楽贅沢、散歩だ。

高価な服数十着買おうが、寿司食おうが、

多少の金があれば誰だってできるし

そんな人たちはまたすぐお金が入ってくる。

ところが散歩はど~だ!

大した目的も無いのにソコに

二度と戻ってこない時間と労力を費やす。

散歩こそが最も優雅で品位の高い娯楽なのだ。