少し前に、Twitterで、「一日一回は外に出よう」という文章を見た。どこかの国の90歳くらいのおじいちゃんが言った言葉だそうだ。
学生や社会人だと、平日は外出することが多いだろうけど、休日は、その反動というか、「今日くらいは家でだらだらしたいなあ」なんて思うことは珍しくないと思う。少なくとも、僕はそう。

でも、なぜ外に出ろと言うのか。僕が見たツイートには、「出会いは、外に出ることでしか起こらないからだ」と書いてあった。うーん、なるほど。確かに家にいたら出会いなんてないよなあ、と、ごく当然のことに感心してしまう。最近は時々出会いについて文章を書いてきたけど、その根底に外出を前提としていたわけだ。

僕は例の文章を読んでから、毎日必ず外出するようにしている。
そして、それから、わかったことがいくつかあった。

一つは、出会いは必ずしも人と人だけじゃないということ。
考えてみればこれも当然のことかもしれないけれど、毎日外を出歩くようになってそれは一番強く思ったことだった。
どうってことない出会いも多いけど、どれも心洗われるようなものばかりだったりする。
こんなところに白い彼岸花が咲いてたんだ、とか、ここから見る夕日は躍動感があるなとか、あのお店改装して綺麗になったな、とか、鳩って自転車を間近にしても逃げないんだな、とか……。
悩みや不安を薄めて、充実感を注ぎ足してくれるような、そんな小さな出会いが、数えきれないくらいある。これって、とてもいいことだなと思う。

二つ目は、外出したことを後悔することって、ほとんどないということ。
とても不思議なことなんだけど、ほんの数分の外出でも、一日家を空けた日でも、帰りに雨に濡れても、買うはずのものを買い忘れても、必ず「外に出てよかったなー」なんて思ってしまう。
家にいたら味わえない、言葉にできない充実感、しかも、毎回毛色の違う充実感が、味わえるような気がする。

そして、この味をしめて、毎日外に出るようになると、どんどん、玄関のドアが軽く感じ始める。
服を選ぶのが、髪をセットするのが、苦にならなくなってくる。
見慣れた街にどんどん自分が馴染んでいって、歩く足すら、軽くなる。


(写真は大分でぶらぶらと川沿いを散歩していた時に撮った写真。僕はどうも標識を撮るのが好きなようで、変わってる、とよく言われる。僕はいいと思うんだけどなあ。)



たった一つ、毎日外に出るだけで、世界は変わるんだなあと、今その習慣の威力に、自分が一番驚いていたりする。

こんなことを書くと、自分が今までいかに引きこもっていたか、ばれちゃうね(笑)

あなたがまだ今日外に出ていなかったら、ぜひ、買うものが無くても、今から最寄りのコンビニに行ってみませんか。
新しい出会いがあるかもしれませんよ。美味しいスイーツとか、美味しいお菓子とか、美味しいアイスとか……うーん、食べ物しか思い浮かばない。。。