このところ、良くあるご質問についてです。
2年ほど前に、中日新聞に載せていただいた事があり、お問い合わせの増えたジビエです。
天然食材ですので、毎日メニューに載せている訳ではございません。
特に今年に入り、猟師さんのは連絡を取らしていただいているのですが、なかなか獲れていないのが現状です。
ちゃんとした理由は定かではございませんが、豚熱の影響で個体数が減ったとか、地球温暖化で山にエサがあり、リスクを背負ってまで、動物が里に降りてきていない、とか言われています。
私たちに、野生鳥獣の事を教えれくれた猟師さんは、
「昔より、動物と人間は共存して生きてきて、その山の資源は地域で守るもの」と教えれくれました。
「だから、山に暮している動物を銃で追い回して、獲ったりはしない、」と 「里に降りてきて田畑を荒らす物たちだけを、駆除してありがたくいただく。」と
その考え方に賛同をして、10年ほど前から地元のジビエを扱う様になったのです。
仕入れ先は、探せば他にもあるのですが、同じ考え方で捕られているジビエを入荷したいと考えています。
ただ、ジビエ専門店ではないので、他の食材もおすすめです。
魚 野菜 フルーツ 家禽のお肉にしても、同じ考え方で、扱っていますので、ジビエ食べたかったけれどなかった時は、他のお料理をお選びください。
基本的にジビエは一頭買いです。
皮を剥ぎ、捌き、部位分けをして、それぞれに合わせて調理をします。骨で出汁をとりソースにして全てを使い切ります。
部位は牛や豚と同じです。
1番良質なフィレ肉 と ロース肉。
家禽とは違い、全て筋肉でそれほど大きくはないです。
この部位はディナーのおまかせコースのメインディッシュでお出しします。大きさにもよりますが、一頭から15人前ほど提供できます。
その次はモモ肉。
この部位は通常のディナーとお昼のおまかせコースのジビエ希望のメインディッシュとして提供します。
ローストして食べられるのはこの辺りです。
後の前足、首肉 バラ肉などは、煮込んだり、ミンチにして
ハンバーグやソーセージやパテにします。
筋が入り組んでいて、なかなか肉の掃除をするのも手間のかかる作業ですが、山に生きる野生動物の強さを感じる事ができます。
この部位はランチのメインディッシュとしてお出ししております。
現代はネットが普及していますので、ジビエの仕入れ価格なども調べれば出てきます。
部位にもよりますが、国産牛と同等の価格で取引されています。
これも時々聞くのですが、「知り合いから、ジビエ肉をもらった」
というご意見。
どうやら、安く仕入れている、と思われているようです。
大体が農家さんからもらっているようで、その場合は自己責任でのご飲食になるので、特には規制はないのですが、我々飲食店は正規の施設を通した物しかお客様には提供できませんので、正規のお値段で仕入れさせて頂いている次第です。