プロローグ ─── 心という面から戦争を眺めると、欲望のカオスだなぁと思います。
自然も社会も、カオス(混乱)とコスモス(秩序)を繰り返します。きっと惑星が死滅するまで。それをカルマと呼ぶか、物理と呼ぶかは人それぞれ。
中東の戦争は、土地と石油に対する欲望から起こりました。米中戦争も土地と石油。どちらも、欲望の主(ぬし)は世界中にいます。欲望というより強欲ですけどね。
欲望に駆られた人間は理性を失います。そして、理性のない人間は手段を選びません。戦争をやるために人権問題を捏造したり、自作自演で人々を殺したり・・・報道されないだけで、無差別な大量殺戮が起こるのも毎度のことです。
どうすれば、こんな卑劣な戦争をなくせるのでしょう? 手がかりの一つは、心のしくみを学ぶこと。
心のしくみ
愛があれば戦争はなくなる? いやいやいや、愛も欲望ですから同じことですよ。
好きな相手だからヤリたくなるのではありません。ヤりたい相手、ヤれる相手を好きになります。妊娠、出産した母親にとって、子供は愛おしくてたまらない存在になります。
ですが、その恋人や子供を殺されたらどうですか? ほとんどの人が復讐したいと思うのでは?
この怒りも欲望。もし復讐したとしても、次は悲しみという欲望が生まれます。すべてが苦しみです。
古代中国では、欲望に「愛」という漢字を宛てました。なぜなんでしょう?
苦しみ、欲望、そして愛
水も飲めず、食べられないとしたら? まぁ、今の日本人で分かる人は少ないでしょうが、飢餓は体にも心にも本当に苦しいですよ。もちろん、機嫌も悪くなります。
飲みたい、食べたいは食欲ですね。苦しいから飲みたい、苦しいから食べたいのです。苦しければ苦しいほど、強い欲望が生まれ、理性を失えば暴力に発展します。
じゃぁ、苦しいから好きになる、苦しいから愛おしいはどうでしょう。違和感?
相性がいい異性に出会うと、ホルモンが働いてムラムラします。このムラムラも飢餓。正確には飢餓感ですかね。非常に苦しい。苦しいからヤりたい、性欲ですね。そしてこの苦しさこそ「好き」の正体です。胸がキュってするでしょ?
欲望の対象はすべて「好き」。中国語では「好(ハオ)」。美味しいもの、綺麗なものを見ると「はう〜」ってため息が出たりしません? それ。
妊娠と出産の苦しさは、恋愛どころではありませんよね。しかも長期。どうにかこの果てしない苦しみから逃れたい、「好」なんてレベルじゃない、それが「愛」です。だから、手のかかる子供ほど可愛い、と思うのです。
野生動物は、妊娠と出産の苦しさから我が子を殺すことさえあります。子孫を残すのは、それほど大変なことなのですね。
なお、タバコ、アルコール、恋愛、甘いもの・・・苦しいものほど中毒になりやすいのでご注意を。
心が強い、弱いとは?
体に水と栄養が足りていれば、飢餓感もなく、苦しくありません。でも、水分や栄養が不足しはじめると、途端に喉が乾いてお腹が空いてきます。タバコがもっとも吸いたくなるのは、血中ニコチン濃度の下がりはじめです。
整理すると、「不足感」が「飢餓感」のスイッチです。そして「飢餓感」の苦しみが「欲望」を生みます。しかし、「不足感」と「飢餓感」は本当の不足でも飢餓でもない、ここがポイントです。
さて、「人間は1日ぐらい水を飲まなくても、3日ぐらい食べなくても平気なんですけどねぇ。タバコはそもそも吸う必要さえない」。この状態が「心が強い」です。
「心が弱い」の典型的な例は子供でしょう。3歳ぐらいまでは心だけでなく体も弱く、親が守らなければ生きていけません。気をつけたいのは、社会性を学びはじめる4歳ぐらいからでしょうか・・・。
過保護や愛情不足が続くと、子供は、なにか一つ思い通りにならないだけで激昂したり、欲しい欲しい病が止まらなくなったり、異常な負けず嫌いになったり、友達を妬むようになります。
これはすでに欲望ではなく強欲。過保護や愛情不足は、子供に飢餓感を与えます。飢餓感の繰り返しが、欲望を強化して強欲にしたのです。
愛情不足は理解できますよね。過保護がちょっと微妙かなぁ?
過保護とは、贅沢そのものです。贅沢とは満たされた生活をすることですよね。食べ物に困らず、欲しい物はなんでも手に入る。現代では理想とされてます。では、満たされた生活を続けると人間はどうなるのでしょう?
満たされた生活は、人間の満足レベルを徐々に引き上げます。逆にいえば、不足を感じやすくなるということ。その度に飢餓感のスイッチが押され、どんどん欲望が強化されていきます。
強欲になってしまうと、満たされない不安からいつもイライラするようになります。小さなことに腹を立てたり、物欲が止まらなくなったり、何にでも依存したり、悪口ばかり言ったり、権力が魅力的に見えたり・・・さっきの子供と一緒。
満たせば満たすほど、満たされなくなる。過ぎたるは及ばざるがごとし。
米中戦争の原因
戦後の中国は、本当に貧しい国でした。文化大革命によって、偽ユダヤとディープステートの理想国家の基礎は築けたものの、彼らにとって経済的な旨味もありません。
そこで、偽ユダヤとディープステートは、アメリカと日本に経済援助と技術支援をさせて中国経済を育て、将来、その市場から利益を受け取ろうと考えました。
少しずつ、中国経済は成長しました。都市部の生活は楽になり、やがて贅沢になっていきます。しかし、贅沢は欲望を強化し、やがて中国の人々にも手に負えないほどの巨大な権力(強欲)になりました。
アメリカと日本の援助で育った中国経済ですが、その利益は偽ユダヤとディープステートが吸い上げています。彼らは受け取った利益をさらに中国経済に投資し、さらなる市場拡大を図りました。
これが、中国の急激な発展の理由であり、史上空前の中国バブルです。しかし・・・。
「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」。
どんなに辛い思いをしても、いつか必ず復讐を果たす。中国古来の伝統ですから、軍備拡張と先端技術獲得に心血を注ぐのも当然。では、中国は誰に対して復讐を果たすのでしょう?
中国の正式名称は、中華人民共和国ですね。この「中華」がその答えです。
中華とは「世界の中心が漢民族」です。は?ってなるでしょうけど、そうなのです。つまり、漢民族以外のすべてが対象です。ウイグル、チベットの弾圧はもちろん、地震だろうが洪水だろうが、他民族を助けることなどありません。
偽ユダヤとディープステートも、まだ気付いてないんでしょうかねぇ?
「情けは人のためならず」。
良いことをすれば、いずれ自分に良いことが返ってくる。日本は心が豊かだなぁ。でも、これが通用するのは日本だけですから〜。日本はけっこう世間知らずなところがあって、歴史の端々によく見られます(笑)。
中国をここまで強欲にした責任の一端は、日本にもありますよね?
エピローグ ─── だいぶ端折った感がありますが、あのとき浮かんだアイディアはだいたい書けたかなぁ。中途半端ですが、庶民の戦争論は終了です。
もう一度、まとめておきますね。
人間はすぐに「不足感」から「飢餓感」をもよおします。「飢餓感」の苦しさが「欲望」を生みます。「贅沢」すると心が弱くなり「強欲」がつくられます。そして、人間は「強欲」のせいで「戦争」を起こします。
さて、ここで質問です。戦争をなくすにはどうすればいいでしょうか?
「すべての歌は泣いている」、「人生とは甘美なるもの」・・・あの人の見たまんまだぁ。
