日本代表FW宇佐美貴史(19)=G大阪=のドイツ、バイエルン・ミュンヘン移籍が1日、決定的になった。近日中にも正式決定し、両クラブから発表される。年俸は不明だが、完全移籍のオプションがついた期限付き移籍となる見込み。2014年ブラジルW杯のエース候補が日本を飛び出し、ブンデスリーガに参戦する。リーグ戦は8月5日に開幕する予定。
バイエルン・宇佐美が誕生する。関係者によると、5月下旬にドイツの強豪、バイエルンがG大阪に宇佐美獲得の正式オファーを出した。イタリアなど欧州各国のクラブが激しい獲得合戦を繰り広げる中、本人は名門移籍を決断。あとはG大阪のGOサインを待つだけとなった。G大阪も本人の熱意を受け入れる方向に傾いており、近日中にも正式発表される運びになった。7月にも渡独する。宇佐美は現在、G大阪との契約を1年半残している。そのため、1年半の期限付き移籍で、完全移籍のオプションがつくという。
宇佐美はG大阪が生んだ“最高傑作”だ。中学3年時にはG大阪ジュニアユース(中学生年代)所属ながら、ユース(高校生年代)に飛び級で昇格。高校2年時にはトップチームデビューも果たした。切れ味鋭いドリブルと、天性の決定力が武器。昨年はJベストヤングプレーヤーにも選出。今回のキリン杯で日本代表に初選出された。14年ブラジルW杯でも日本を背負って立つ逸材。今度は10代で欧州のビッグクラブに名を連ねる。
バイエルンは今年1月、カタール合宿の練習参加を要請したが、実現せず。それでも2月のU―22日本代表の中東遠征にはドレムラー・チーフスカウト(56)がクウェートに足を運び、同A代表戦などを視察していた。
現在、フランス代表MFリベリ、オランダ代表MFロッベンらそうそうたる選手が名を連ねる。だが、10―11季はリーグ3位に終わり、来季は王座奪還を狙っている。
プレーオフからの出場となる来季欧州CLの決勝はバイエルンの本拠地、フースバル(アリアンツ)・アレナでの開催。そのため、CL制覇には並々ならぬ意欲を見せている。現在、シャルケ04のドイツ代表GKノイアー(25)ら即戦力の補強に乗り出した。宇佐美もその1人だ。バイエルンのユニホームを身にまとい、8月に宇佐美はドイツの舞台に立つ。
