福島第1原発について、内閣府原子力安全委員会は29日、高い放射性物質を含む汚染水が漏れ出している2号機の原子炉圧力容器が損傷している可能性が高いとの見解を示した。
会見した代谷誠治委員はその理由について、「圧力容器内は高温なのに圧力が上がってこない。どこかが損傷している可能性がある」と説明した。
圧力容器は厚さ16センチの鋼鉄製で、核燃料を封じ込めるための最も重要な防護壁と言える。
しかし、2号機では表面の放射線量が1時間当たり1000ミリシーベルト以上の汚染水がタービン建屋やその外で見つかった。これまで、政府や東電は漏えい経路について、「原子炉内で破損した核燃料に触れた水が、何らかの経路で漏れた」とみている。【西川拓】
