バルセロナ(スペイン)は現地時間8日、現在ユニフォームの胸部分に刻まれている「UNICEF(ユニセフ/国連児童基金)」のロゴを外し、昨年スポンサー契約を交わしたカタール財団のロゴが代わりに記されることを明らかにした。ロイター通信が報じている。
ユニフォームにスポンサー企業のロゴを入れない世界でも数少ないクラブのひとつだったバルセロナ。現在は、年150万ユーロ(約1億7000万円)を支払ってUNICEFのロゴを入れているが、昨年カタール財団とのスポンサー契約を締結。7月1日から「カタール財団」のロゴがユニフォームに入ることとなっている。
バルセロナのハビエル・ファウス副会長は記者会見で、「ユニフォームの前面、胸の部分にはカタール財団のロゴを入れると決まった。黄色で『Qatar Foundation』の2語が入ることになるだろう」とコメント。「UNICEF(のロゴ)は背面部の選手の名前の下に入ることとなる」と明かした。
1シーズン3000万ユーロ(約33億6000万円)というカタール財団との契約には、今シーズンの商業権に1500万ユーロ(約16億8000万円)、タイトルを獲得した場合のボーナスとして500万ユーロ(約5億6000万円)も加えられており、計1億7000万ユーロ(約190億7000万円)とサッカー界では破格の金額となっている。
理想を売り払ったとの憶測もあるが、ファウス副会長は「我々は数年前から負担となっている重要な構造的問題を抱え続けている。それは今でも同じで、我々は対処しなければならない」とコメント。「カタール財団とのスポンサーシップで、いくつかの問題は解決した。だが、我々にはまだ多くの課題が残されている」と、クラブの財政危機において、スポーツ面での発展のために、資金を手に入れることが必要だと強調した。
チャンピオンズリーグの試合でユニセフのロゴがユニフォームのどの部分に入るか、ファウス副会長は明らかにしていない。一方で、同副会長は「世界中で販売されるFCバルセロナのユニフォームの背面部にUNICEFのロゴが入ることは保証できる」と話している。
カタールは先ごろ、FIFA(国際サッカー連盟)の理事による投票を経て、2022年W杯開催地に決定。バルセロナのペップ・グアルディオラ監督は親善大使のひとりとして、カタールのW杯招致に一役買っていた。
