【北京=佐伯聡士】
昨年9月の尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件以来落ち込んでいた中国人の訪日観光客数が、2月3日の春節(旧正月)前後の長期休暇で回復する兆しが見えてきた。
日本政府の統計によると、順調に伸びていた中国人観光客は団体旅行を中心に、事件による日中関係悪化の影響を受け、10月には前年比1・8%減と9か月ぶりに前年比マイナスに転じた。11月は同15・9%減と大幅に落ち込んだ。
中国の大手旅行会社は当時、訪日観光の広告を自粛していたが、書き入れ時の春節を前に大規模なPR作戦を展開している。北京の複数の大手旅行会社は本紙に対し、「昨年並みの申し込み状況だ」と語るなど、回復への期待は大きい。
