嵐の二宮和也と松山ケンイチが出演することでも話題の映画『GANTZ』が1/29に公開される。お互いが相手をリスペクトしていると語る二宮と松山がオリ★スタ表紙に登場してくれた。同年代ならではの話も飛び出した対談、そして作品を通じて生まれた絆についても語ってもらった。
■オファー快諾の決め手は共演者!最高のパートナーに相思相愛宣言
――おふたりとも原作がお好きだったんですよね。原作コミックと最初に知って読み始めたのは?
二宮 雑誌の連載で知りましたね。それもいつも読んでいたのはテレビ局に行くために乗っていた電車の中。当時は(ジャニーズ)Jr.だったから、音楽番組に出演する先輩たちのバックで踊るために、家からテレビ局に向かう道中に。幸い、必ず毎週、いろんな先輩が出ていて、毎週金曜は必ず。だから、発売日じゃなくて翌日だったんだけど。
松山 僕が最初に『GANTZ』に出会ったのは、(週刊)ヤングジャンプの連載でしたけど、かなり後半でした。電車の中吊り広告で、初めて『GANTZ』のことを知って。とにかく群を抜いて絵がキレイでうまいことが気になってました。“これってどういうマンガになってるんだろ”って思ってたんですよ。実際読んでみて、やはり絵の美しさに目を奪われて。奥先生も試行錯誤して、チャレンジしている作品だってことがわかったんで、すぐに好きになりました。
二宮 たしかに。『GANTZ』って絵のタッチがすごく異色で、デジタルっぽくて。先生が描く線がとても鋭利な感じがしたんだよね。
――この作品の特徴ってどういうところにあると思います?
二宮 ……やっぱ、変なスーツ着ているところじゃない?(笑)。
松山 (笑)。それと、普通ならこういう作品の主役ってヒーローであるべきって感じがあると思うんだけど、玄野や加藤って本当のヒーローじゃなくて、一般の人っていうところが特別なんじゃないですかね。現代を生きる普通の若者が、ときにヒーローに、ときに悪人になるってところが、他の作品にはないところじゃないかな。ヒーローがどこかに欠点や弱さを持っていて……っていうことじゃなくて、普通の人らしく紆余曲折してるところがいいんじゃないかな。
二宮 そうだね、今っぽいんだよね。一気に自分が考えもつかない速度でその世界のスターになっちゃって、そこにおかれた環境が当たり前になって天狗になっちゃうところとか。もっと上を目指して頑張ろうっていうよりも、現状に甘えてしまうところとか。今までのヒーロー像ではなく、現代っぽく熱いのか冷たいのかわからないのがおもしろいんだよね。
――コミック原作の映画化となると、原作のイメージにとらわれたり、気になったりってことはありません?
二宮 あんまり考えたことないかな。みんなが思っている玄野と加藤のキャラクターのイメージって、僕が思っているイメージと同じだと思うんですよ。だから、コミックの絵があるから、とか、原作でこう描かれているから、とかってことはあまり気にならないし、プラスでもマイナスでもないかな。もちろん原作はしょっちゅう読んでいたし、現場の待ち時間でも熟読。でも意識的には参考にしなかったな。
松山 コミックがあると、絵姿で出ちゃってる。でも、それに対して生身の人間がお芝居をつけるのは、あまり遠ざかりすぎてもいけないと思うんです。だけど、イメージを近づければいいかっていうとそうでもなくて、マンガと映像の違いで違和感を感じるところも多々あるし、映像化することで補完しないといけない部分もたくさんあるから、お芝居できちんと見せることだけ死守しないといけないって思っています。それにこの作品ってまだ連載が続いているけど、映画では完結しないといけないでしょ。だから違うエンディングを用意している別物としてとらえられるのは、他のコミック原作ものの映画化と違うところじゃないかな。その分、原作が参考になるかならないかでいうと、それほど役作りの参考にしていたわけではない感じです。
大好きなマンガの実写化に挑戦した彼ら。作品の魅力をたっぷり語ってくれた。ふたりが主演する映画『GANTZ』は、1/29にいよいよ公開となる。なお、当インタビューはエンタテインメント情報誌オリ★スタ1/24号(1月14日発売)で掲載中。

