キングが新たな金字塔を打ち立てた。J2横浜FCは10日、元日本代表FW三浦知良(43)と今季の契約を更新したことを発表。と、そこまでは昨年末までに合意していた既定路線だったが、話はそこで終わらない。
「カズとの契約は複数年です。これまでずっと単年契約だったから、うちでは初めてになるのかな」。クラブ幹部がファンにはたまらないお年玉つきであることを明かした。05年から横浜FCでプレーするカズと初めて複数年契約を締結。最低でも45歳になる12年シーズンまでプレーすることが決まった。
カズは来月26日に44歳の誕生日を迎える。クラブがこの年齢の選手と複数年契約を交わすのは世界的にも異例だが、それだけ横浜FCにとっても日本サッカー界にとっても別格な存在であることの証でもある。この日、今季の新体制発表を終えた岸野靖之監督兼GM(52)も「昨季最終戦で90分プレーしたし、皆が休んでいるオフもトレーニングしている」とカズのサッカーに対する真摯(しんし)な姿勢を高く評価。「ゴールを取ることが本人の自信になるし、周りの選手も元気にする」と期待を寄せた。
カズはかつて冗談交じりに“還暦まで現役”を口にしたことがあるが、ベラルーシリーグでは56歳の選手がプレーした記録もある。どこまで記録を伸ばせるか。今季目標に「J2優勝」を掲げたチームとともに、カズの動向にも注目だ。
