相手の 言葉の裏に隠された 本音 を見抜く方法 | セラピスト情報.com

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あなたにも、セラピーで相手の話を聴いていて、

「この人、本音を話して くれていない のかな?」

と、疑問に感じる 瞬間があるのでは ないでしょうか?



例えば、何度 質問をしても、何だか要領を得なかったり、
もしくは、明らかに 大げさな表現をしたり、

何となく・・・確証はないし、良くわからないけれど、
何となく 相手の話が腑に落ちなかったり・・・。

疑念を感じる瞬間 は様々ありますが、一度気になってしまうと、
セラピーに 集中できなくなって しまいますし、

自分の気のせいならともかく、もし相手が本当に
“ 本音で話してくれていない ”場合、

そのままセラピーを進めても、相手の抱える問題の根本には
踏み込むことはできません。

もちろん、当ブログの過去記事にある、

初めて来院される お客さんと 素早く打ち解ける方法
強い不信感を持ったお客さんへの対処法
不信感を払拭し、お客さんからの信頼を得る方法

上記の内容を実行してくれているなら、相手が意識的に嘘をついたり、
話をごまかす ということは まず ありません。

しかし、如何に 信頼を得て いようとも、人間というのは無意識の
うちに「 自分を守ろう 」 もしくは 「 自分を良く見せたい 」 など、
“ 本当とは違うこと ”を言ってしまうものです。

例えば、アナタが異性から 「 好みの異性のタイプ 」 を聞かれたとき、
馬鹿正直に自分の性癖を暴露したり、

または、

「 イケメン ( 美人 ) でお金持ってて、何でも 言う事を 聞いてくれて・・・」 など、

相手に ドン引き されそうなこと を 大真面目に言うでしょうか?

通常は 「 優しい人 」 や 「 頼りがいのある人 」など、
“ オブラートに包む ”ことで 自分の社会的なイメージ を守ったり、
場の空気を悪くしない ようにします。

これと同様に、セラピー中にコチラが質問をして、相手から得られる
回答は、“ オブラートに包まれた ”回答であり、

相手の「“ 本音 ”や“ 本心 ”そのものである 」 
ということは まず有り得ません。

これは、嘘をついているとか、それが 良い悪い とかではなく、
人間として 当然の処世術、または防衛反応と言えます。

ですが、セラピストとして 真に相手の抱える問題を解消しよう としたら、
この オブラートの壁 を乗り越えて、相手の本音を見つけてあげなくては
なりません。
 

今回、「 相手の本音を見抜く方法 」 を2種類 紹介いたします。

一つは、「使える場面や精度には制限があるけど、
     少し練習すれば、スグに実践に使える方法

     
もう一つは、「あらゆる場面で使えるし、マスターすれば、
       相手自身すら全く気付いていなかった本音を
       完全に見抜けるけれど、使いこなすのが難しい方法


となります。

まずは、スグに使える方法を実践して、セラピストとしての経験値を
積み上げながら、だんだんと、2つ目の方法を練習して、習得して
いっていただければと思います。

では、まずは一つ目、
 

相手の 「 表情 」 から本音を見抜く

 

 「 微表情 」 と呼ばれるものを ご存知でしょうか?

 微表情とは、「 抑制された感情がフラッシュのように一瞬で現れては
 消え去る微細な顔の動き 」と定義されており、簡単に言えば
 いかに隠そうとしても、本音が一瞬だけ 顔に表れる ということです。

 人間の表情を形作る筋肉には、自分でコントロールできる筋肉と、
 自分ではコントロールできない、またはコントロールが困難な
 筋肉があります。

 微表情は、そのコントロールできないか困難である筋肉が、
 一瞬の「 抑圧された感情 」、つまり 本音 に反応して動いてしまう
 ことで、顔の表面に「表情」 として表れてしまったものです。

 つまり、その一瞬の表情を捉えることで、相手の本音を見抜くことが
 出来る ということです。

 実際に、海外では、この微表情を見抜くことで「相手の考えている
 ことを当てる」 というマジックをする マジシャン もいらっしゃいます。

 もちろん、そのようなプロフェッショナルの技術を身に付けるには
 相当な訓練が必要でしょうが、何もそこまでする必要はありません。

 今回は、「 嘘を見抜く 」 という観点から、役立つ代表的な
 微表情を解説してまいります。

 その微表情を捉えることに専念していただくことで、
 数日程度 実践すれば、かなりコツを掴むことができるでしょう。
 

 

まずは 相手の自然体の表情 を観察しよう

  

  表情の変化を見抜くには、まずは、相手の自然体での表情を
  知っておかなくてはなりません。

  この自然体の表情を基準として、相手の表情に表れる変化を
  読み取っていくのです。

  ですので まずは、
 
  「初めて来院される お客さんと 素早く打ち解ける方法」 で
  紹介した方法で 相手の緊張を解してあげましょう。

  相手が緊張したままだと、表情筋が動き難く、
  読み取りが困難になってしまいます。

  相手がリラックスしてくれたら、雑談を交わしながら、
  目や口、瞬きの頻度など相手のフラットな表情を観察してください。
 

 

嘘を付くときに表れやすい 3つの感情 と 見抜き方

  

  人は、嘘を付くときに、ある3つの感情の何れか、もしくは複数を
  感じることが多い といわれています。

  その感情とは、「 嫌悪 」 「 恐怖 」、そして 「 幸福 」 です。

  まず、嫌悪は 嘘を付くことへの罪悪感 から来る 自己嫌悪 です。

  詐欺師など、普段から 嘘を付きなれているような人 は、
  この嫌悪の表情は ほとんど表れることはありません。

  しかし、一般的な人・・・普段嘘を付かない、嘘を付きなれない人は、
  この嫌悪の表情が表れることが多いです。

  嫌悪の表情の特徴としては、

  “上唇が上がる。鼻の横や目との間にしわが出来る

  というものです。


  ※ 画像はイメージです。

  嫌悪感を催すような会話ではないのに、相手の顔に嫌悪の
  表情が浮かんだ場合、嘘を付いて自己嫌悪を感じている可能性が
  高いと判断できます。

 

  

  次に「恐怖」は、「嘘がばれるかもしれない」という恐怖です。

  恐怖も、普段から嘘を付きなれてしまっている人には表れにくい
  といえます。

  ですが、多くの人にとって、「嘘がばれてしまうこと」や
  ばれたことによって自分が責められたり、相手との間に摩擦が
  起きてしまうことには恐怖を感じてしまうものです。

  恐怖の表情としては、

  “眉が上がり、目を見開く。下まぶたが引きつったりする。
   また、口角 ( 上下の唇の合わさるところ ) が横に引きつる


  という特徴があります。


  ※ 画像はイメージです。

  相手と話していて、突然相手の眉が持ち上がったりしたら、
  相手は、バレて欲しくないことを心に秘めていると
  判断できます。

 

  

  最後に「幸福」です。

  なぜ、嘘を付く相手が幸福を感じるのか疑問に思うかもしれません。

  しかし、残念なことではありますが、人は、嘘がばれなかったことに
  対し「幸福」を感じてしまうものなのです。

  これは、普段嘘をつかない人はもちろん、普段から嘘を付くような
  人にも有効・・・いえ、むしろ、普段から嘘を付きなれている人こそ、
  相手を騙せたことに幸福を感じるといえるでしょう。

  「幸福」の微表情は、

  “口角 ( 上下の唇の合わさるところ ) が上がり、
   目尻に笑いジワができる。頬が上に持ちあがる


  というものです。


  ※ 画像はイメージです。

  要は、「笑顔」 と言われる表情のことですが、注意点として、
  日本人は特に、普段から“ 愛想笑い ”を浮かべているかたも
  多く いらっしゃいます。

  この場合、本当の「幸福」の微表情なのか、
  それとも だた単に、愛想笑いを 浮かべただけなのか、
  迷うことがあるかも しれません。

  そんなときは、「口角」 「目じりのシワ」 「笑顔の消え方」
  に注目してみてください。

  「幸福」の微表情では、口角は 左右対称 に持ち上がるのに対し、
  愛想笑いでは、左右非対称 となります。

  また、愛想笑いでは目じりにシワが出来きません。

  ほんの一瞬だけ表れる微表情に対し、愛想笑いは
  長時間表れた後、不自然に笑みが消えたりします。

  コチラが何か質問して相手が回答した後、相手に幸福の表情が
  表れたら、「 ばれなくて良かった 」 と思っているサインだと
  考えることができます。

 

 

 以上の3つの表情に注意して観察することで、相手の嘘を見抜き、
 本音を推察していくことができます。

 ただし、前述したように、この方法には、
 使える場面 や 精度 には制限があります。

 まず、この方法が使えるのは、
 「 コチラから何がしか、相手の感情を喚起する質問 をした場合 」
 に限られます。

 質問時 以外でも、相手の微表情を捉えるのが不可能 とまでは
 言えません。しかし、何気ない会話の中、いつ表れるかもわからない
 一瞬の微表情を 意識的に捉えるのは 極めて困難です。

 ですので 事実上、コチラが質問をして、相手に何らかの感情を
 起こさせ、微表情の発生を促す という手順が必要になってしまいます。

 また、精度に関しては 慣れた人であっても
 100%完璧に とはいきません。

 「 70%も正解できれば上々 」 くらいに思っておいてください。

 この 微表情を読むこと を専門に学んでいけば、精度も向上していく
 でしょうが、飽くまで、セラピーを行うための技術 として微表情を
 活用したい わけですので、参考までに 留めておくのが良いでしょう。

 そして何より、この方法の欠点としては、
 「嘘だと見抜けるのは、相手が嘘だと自覚している嘘」
 に限られます。


 相手が、実は本音ではないのに、それが“本音ではない”と気付いていない、
 「これが私の本音なんだ」と思い込んでしまっている場合には、
 嫌悪も恐怖も、当然、幸福も感じることはありません。

 残念ながら、このような“ 無意識レベルからの嘘 ”に対しては
 「微表情を読む」という方法は無力です。

 ですが、「 じゃあ、もっと正確に 相手の本音を見抜く ことは
 できないのか?」といえば、そういうワケでもありません。

 習得するのは結構 大変ですが、セラピーを行いながら 学ぶことが出来、
 相手自身も 気付かなかった 隠された本音 を、ズバリ正確に 見抜く方法
 を次回、また紹介いたします。

 これが出来るようになると、「 超能力があるんですよね!!?」と、
 大真面目に言われ、まるで 新興宗教の教祖様 みたいに心酔してくれる
 人も かなり出てくる ようになります。

 もちろん、セラピストとしては ライバルの追随を許さない ような
 圧倒的な成果 を生み出すことが出来るようになるので、
 是非、マスターを目指していただければと思います。

 また、当然ですが、相手の プライベート中のプライベート なことを
 赤裸々に暴いてしまう ことにもなりますから、悪用は厳禁です。

 セラピストとしての矜持を持って、
 セラピーのためだけに行うようにしてください。

 それでは、次回をお楽しみどうぞ。