総務省は21日、2010年労働力調査の詳細集計(速報)を発表した。
パート・アルバイトなど非正規社員は年平均で前年比34万人増の1755万人と、比較可能な02年以降で08年(1760万人)に次ぐ水準だった。
これに対し、正社員は25万人減の3355万人と3年連続で減少。
この結果、非正規の全雇用者に占める割合は前年から0.6ポイント上昇し、過去最高の34.3%になった。
非正規社員は02年以降増加が続き、リーマン・ショック後の不況により雇用全体が落ち込む中で09年に初めて減少したが、10年は再び増加に転じた。
一方、正社員の雇用状況は、新卒の就職率が落ち込むなど依然厳しい。
非正規は正社員より雇用調整の対象になりやすく、賃金も低い人が大半。
定年退職後に非正規になる人も増えており、今後も増加する可能性がある。
非正規社員を雇用形態別にみると、パート・アルバイトが39万人増の1192万人、契約社員・嘱託は9万人増の330万人で、ともに過去最多になった。
政府が規制強化を打ち出した派遣社員は12万人減の96万人と、2年連続で減少し、6年ぶりに100万人を切った。