☆キャラクターとコンテンツの狭間で☆

☆キャラクターとコンテンツの狭間で☆

元アニメ製作プロデューサーな中小企業診断士による、キャラクター&コンテンツビジネスを(けっこう)真剣に考えるブログです。

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 昨日からの続きです。
商業的に成功している大きなキャラクターだけでなく、日本にはいろんな種類のキャラクターが存在しています。その代表例を分類してみると、次のものが考えられます。

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【ゆるキャラ】
・くまモン、ふなっしー、バリィさん…
・「ゆるキャラグランプリ2013」ではエントリー数1,580体(うち、ご当地ゆるキャラ1,245体/企業ゆるキャラ335体)。もともとは「地方(地域)を元気に」する意味でゆるキャラが制作されていたものの、最近は「企業を元気に」「日本を元気に」するキャラクターも仲間入りを果たしています。
・ちなみに、エントリーするためには着ぐるみの存在が必須条件。
・運営母体が地方公共団体か、一民間企業かによって、ゆるキャラの使用料設定が異なるのも特徴です。
・エントリーしていないゆるキャラも、まだまだいます。その意味で、実際のゆるキャラの数は測定できない状態にあるといえます。
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【企業キャラ】
・Ponta(ポンタ)、WAON、LINE、Suicaのペンギン…
・大企業のキャラクターは大きな広告代理店が手掛けることが多く、制作費も高い…!! 
・2013年11月には「電通キャラクター・コンサルティング」が発足し、企業キャラクターの戦略的な開発と活用を行おうとしているほどです。
・とはいえ、中小企業でも、チラシやHPでの宣伝用に小さくマスコットキャラクターを作っていることも多いのではないでしょうか? そのキャラクターも、キチンと自社の営業マンとしてPRしてくれているわけなので、立派な企業キャラといえます。
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【ご当地萌えキャラ】
・小峰シロ、東北ずん子、いまいちもえない娘、大垣きゅん物語…
・最近増えつつあり、独自の展開をみせているのが、この“萌えキャラ”です。今や「都道府県名+萌え」と検索すると、かなりの割合でヒットするほど…!
・2012年には「Moe1グランプリ」が、2013年からは「全国萌えキャラフェスティバル」が開催されています。
・ゆるキャラと同様、萌えキャラもさまざまな団体が運営しているため、キャラクター使用料としてフリー(無償)で広げていくか、地元に根差して有償で勝負するか…と、その運営は発展途上(言い換えれば、可能性は無限大☆)であるように感じます。
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 こうしてまとめてみると、これほどまで多くのキャラクターが日々生み出され、溢れかえっていることに驚かされますよね…! 私たちは毎日、必ず何かのキャラクターたちと向かい合い、癒されたり、和んだりしているのです。日本人ならでは、の感性なのかもしれません。

 でも忘れてはならないのは、「星の数ほどあるキャラクターが、全部が全部、人気を得ているのではないこと」です。
 キャラクターって、ともすると外観だけ(イラストだけ、着ぐるみだけ)作って、最初は商品化などで使用するものの、すぐに「あ、もう売れないな…」とそのまま放置されていることもけっこう多いように思います。それって、本当にもったいない! 
 せっかく作ったキャラクターであるならば、効果的に使用して、できればそのキャラクターを通じて、自社や自社商品のファンになって欲しいですよね。その意味で、「作ったけれど活用できていないキャラクターを支援する取り組み」が、実は必要なのではないかなと思ったのです。私がコンサルティング会社を起業したのも、その想いが強く関係しています。

 今日も今日とてめちゃくちゃ暑いですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか…?
初めまして、2児の母をしながら中小企業診断士をしているInfinity∞laboと申します。今年2月から、キャラクターの活用やコンテンツ制作を中心にしたコンサルティング会社を始めました。そろそろ今まで考えてきたことなどをちゃんと発信していければ…と思い、ブログを始めてみることにしました。不定期更新ではありますが、少しでもお役にたてる情報をお伝えできれば…と思っています☆ どうぞ宜しくお願いいたします。

 そして今回のテーマは、その基本となるキャラクターについて。
“超”キャラクター大国の日本ですが、いったいキャラクターの数ってどのくらいあるのでしょう? 
もちろん、大きいのは商業ベースにキチンとのったキャラクターだと思います。ざっくり分類するとすれば、次の4つが考えられます。

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【キャラクター制作会社によるもの】
・「ミッキーマウス(ディズニー)」、「ハローキティ(サンリオ)」、「リラックマ(San-X)」など
・基本的には社内(もしくは社外)のデザイナーによってデザインされ、それを会社がうまくプロモートして成功したパターンです。
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【漫画やゲームを原作としたアニメによるもの】
・「アンパンマン」「ポケットモンスター」「妖怪ウォッチ」「進撃の巨人」「「らき☆すた」など
・原作があるため、原作イラスト(原作版権)での商品化も行われてはいるものの、主にアニメ放送期間中はアニメ製作費回収のため、アニメイラスト(アニメ版権)での商品化がメインになっているキャラクターです。
・このため、アニメ化が終了して一定の期間がたつと、原作版権での商品化が増えていく傾向にあります。
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【完全オリジナル映像コンテンツによるもの】
・「機動戦士ガンダム」「仮面ライダー鎧武」「TIGER & BUNNY」「ガールズ&パンツァー」など
・原作はなく、その映像作品用に設定からシナリオ、キャラクターの外観までを新規に作ったキャラクターです。
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【絵本キャラクターによるもの】
・「はらぺこあおむし」「くまのがっこう」「リサとガスパール」など
・制作会社というより、絵本作家=クリエイター個人の手によって生み出され、その絵本の人気と共にキャラクター商品として拡大展開していったパターンです。
・①は企業色が強いことに比べ、あくまで基本として絵本があることが特徴です。
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 上記の他にも、トレーディングカードやSNSゲームを発祥とするキャラクターもありますが、アイテム数としてそれほど多くないために今回はあえて割愛しています。ご了承ください。

 キャラクタービジネスの市場としては、これらが売上の多くを占めるかたちとなっています。矢野経済研究所(2013年7月12日発表)によれば、2012年度のキャラクタービジネス市場規模は2兆3075億円で、前年度比97.7%。ただ、大ヒットキャラがその年に出るかどうかに左右されているため、2014年度は「妖怪ウォッチ」の大ブレイクにより、この規模を超える可能性は十二分にあるのではないでしょうか(「妖怪ウォッチ」についての考察は、また後日☆)。

 とはいえ、日本にあるキャラクターはこれだけにとどまりません。更に次のキャラクターがいっっっっぱい控えているのです。
(第2回につづく)