出逢いから3年が過ぎた。

気がつくと和希を目で追っていた。


気づかれてる?

家庭のある人を好きになっては

絶対にいけない。

そう思えば思うほど

抜けられなくなっていた。



もうすぐクリスマス。

和希は誰と過ごすのだろうか。



そんなことを考えてるうちに

ただ時だけが過ぎて年末になった。

仲間内だけで

少人数だけで納会を開くことになった。


和希は相変わらず飲んでいる。

そして私の隣に座って

楽しそうにしてる。


ちょっと耐えられなくなって

普段は飲まないのに、

私も6杯くらい飲んでいた。

突然気分が悪くなって

席を立った。


店を出て風に当たろうと思った。

ただただ、顔と身体があつい。

私は店の前の公園に向かった。

ブランコに座ろう!

そして私はゆっくりブランコを揺らした。



少しすると足音がする。

酔いすぎていて、誰か分からない。

その人はブランコに向かってきた。


だんだん近くなってきて

公園のライトが顔を照らした。


ああ、和希か…。

変な人じゃなくて良かった。


和希は何も言わず

ブランコに揺られていた私を止めて、

強く抱きしめた。

そして、何も言わないままキスをした。



そして、またあの映像が浮かぶ。

今度は言葉が聞こえる。


星を見上げている過去の私に

男性は「絶対に忘れられない。きっと

説得する。約束する。だから待っていて。」


ふと我に帰ると、和希が再びキスをした。

「やめて」と和希を振り払う私に、

「やめない」と。


そして、また過去の映像が…、


それは私の葬儀であった。

男性は「約束したのに…。次は絶対俺が

見つける。」と言って、涙を流し、

私の手に塗香をつけた。

それは微かに甘い香りのある香であった。



待って、この香り知ってる。

懐かしい香り。

いま目の前にいる

和希と同じ香り。



そうか、私たちは過去からの繋がり

なんだ。

次の瞬間、私は和希の背に手をかけて

抱きしめていた。


ほんの1から2分であったけど、

過去を思い出すには

十分な時間だった。


和希は

「約束を覚えてるのは俺だけじゃないね。」

と呟いた。私は和希の眼を見つめたまま、

静かにうなづいた。



そして秘密の共有が始まった。