今や、年間約900億円の売上高を獲得したセブンの入れたてコーヒー、「セブンカフェ」。
しかし、これも「失敗が続き試行錯誤の連続だった」とセブン関係者は明かす。
当初のコーヒーマシン導入から、数回にわたりマシンを改良、今の形にたどりついたといわれる。
セブンでは現在、この入れたてコーヒーがドル箱商品になっており、1日1店あたりの売上高である平均日販が他チェーンよりも10万円以上多い65万円を達成する牽引役となっている。
セブンではコーヒーと相性の良い商品との合わせ買いを狙っており、「ドーナツは是が非でも軌道に乗せろ」と厳命が下っているの は容易に想像がつく。
諦めないで成功するまでやり続けるのがセブンの戦法だ。
そして、今後のドーナツ戦争の行方だが、焦点となるのはセブンを始めとしたコンビニの次の一手。
またミスドの巻き返し策があるかないか、となりそうだ。
実際、セブンは今年1月には早々にドーナツのリニューアルを行った。
製法を全面的に見直したほか、使用している小麦粉も、大ヒット商品となったセブン&アイのプライベートブランドの食パン「金の食パン」と同じものとするなど、質の向上を図った。
このドーナツのリニューアル以降、前年同期比30%増で推移していると同社幹部は話す。
さらに、同社は当初アメリカンスタイルのドーナツにこだわったが、今は和のテイスト、例えば、きなこや黒糖も採用する。
定番の商品は変えないで2~3品ずつ新規に商品を導入し、メニューに新鮮さをもたせている。
これに対し、攻め込まれたミスドは今後どう対応していくのか。
8月からはドーナツの店内食べ放題の展開を始めた。
食べ放題といっても、「ドーナツはそれほど食べられない」(29歳会社員)という声もあるが、顧客のつなぎとめに新たなチャレンジを行う必要に迫られているのは事実だ。
ミスドでは逆に海外のコンビニ店舗で「ミスド」の専用ケースを設置し、ドーナツの販売に乗り出すなど、国内のコンビニの逆手をとった戦略も始めている。
国内がコンビニの参入で押されているのならば、海外ではむしろコンビニを活用して巻き返しを図るというところか。
今ではコンビニの入れたてコーヒーはすっかり定着した。
全日本コーヒー協会の調べではコンビニコーヒーの効果があってか、国内消費は一転増加傾向。
ドーナツもコンビニの参入で市場を一段と膨らませることができるか。
それが専門店対コンビニの勝敗の行方を左右しそうだ。(森山真二)