『LGBTだけじゃ、ない!「性別」のハナシ』
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【内容】
LGBT、Aセクシュアル、パンセクシュアル、フレキシブルetc.性別に関しての価値観がどんどん変化する昨今。
「それってどんなコト!?」「つきあい方やタブー発言は?」「私、あの子はもしかして…!?」といった、
「知りたいけど聞けない」&「まだまだ知らない」最新の性別事情を、『性別が、ない! 』シリーズの著者であり、インターセックス作家の新井祥が解説したコミックエッセイ!!
今回ご紹介するのは『LGBTだけじゃ、ない!「性別」のハナシ』で、著者は『性別が、ない!~両性具有の物語~』など、数々のLGBTs関連のコミックエッセイを書かれている新井祥さんです。
L(レズビアン)、G(ゲイ)、T(トランスジェンダー)について語られているコミックエッセイは数あれど、B(バイセクシュアル)含む、その他のセクシュアリティやジェンダーについて触れているコミックエッセイはなかなかないのが現状です。
その点新井祥さんはそのフォーカスがあまり当たらない「LGBT以外」の部分にも積極的に触れていおり、コミックエッセイでも分かりやすい解説部分やセクシャルな部分まであるので、LGBT以外って何ぞやって言う人も入りやすいのかなと思います。
今回の書籍で触れているセクシュアリティ&ジェンダーは性自認編として「MtF」「FtM」「Xジェンダー」、恋愛対象編として「ゲイ」「レズビアン」「バイセクシュアル」「パンセクシュアル」「Aセクシュアル」「フレキシブル」
そして性分化疾患編として「性分化疾患」について取り上げています。こうして見るとすごいラインナップだなって思いますね。
ここから「○○についてもっと知りたい」と知るきっかけになるのもアリですし、もっと言えば「LGBTだけじゃないんだ!」と知ってもらえるだけでもいいのかもしれません。
また表紙には「etc.」とあるように、ちゃんと「ここで紹介しているだけがすべてじゃないよ!」と言っている部分もあり、LGBTsの幅広さと同時に、日本人のGSRMに対する知識はまだまだ氷山の一角(L、G、B、Tの部分)なのだなと再認識させられます。
また新井祥さんは「セクマイ(セクシュアルマイノリティ)」という言葉を多用されているのですが、これについても当事者が「マイノリティって呼ばないで」という言葉に対して「そう言えることはいいことだ」と言っていたのも印象的でした。
(個人的には新井祥さんの場合、扱われている内容的に「セクマイ」って言葉はピッタリだと思っています)
いつしか認知が進んでLGBT含むそのほかのセクシュアリティやジェンダー、ロマンティックにおいてのマイノリティがマイノリティ(社会的少数者)と呼ばなくなる日を願います。
そのための「知る」という点で、『LGBTだけじゃ、ない!「性別」のハナシ』をはじめ、新井祥さんの本はとても役立つのではと思います。
ではでは(*┃ω┃*)ノシ
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