今更ですが、デイトレが流行っています。
最近は、成功したデイトレーダーが、多くのメディアに登場するようになりました。
それもあってか、ネット上では、デイトレに対して、賛否両論様々な意見が書かれています。
そこで私も、デイトレとはいったい何なのか、思うところを書いてみることにします。
まず、デイトレという手法に対する賛否ですが、
結論から言えば、私は賛成否定どちらでもないです。
というより、賛成や否定をしてもしょうがない、という感じです。
中長期投資家の中には、
「無駄に場を荒らされるので、迷惑だ」ですとか、
「本来の投資という考え方から逸脱していて、単なるマネーゲームで意味がない」ですとか、
「良い銘柄を長期間持っているだけで儲かるのに、わざわざ毎日売買するのは馬鹿らしい」という感じで、
デイトレという手法に、ちょっとした嫌なイメージを持っている方もいると思います。
しかし、これはよく言われていることですが、株式市場において、「流動性がある」というのは大切な要素です。
そして、デイトレーダーがここに貢献しているのは間違いありません。
また、仮にこの世から個人デイトレーダーが消えたとしても、プロのトレーダーは存在するわけで、
現状は何も変わらないと思います。
むしろ、プロのトレーダーにいやいや振り回されていた状況から、
デイトレーダーの存在のせいで、プロも安易な仕掛けがしづらくなった、なんてことはあり得ると思います。
また、株式市場に、純粋な「優良企業への投資の場」という姿を求めるのも、馬鹿げていると思います。
株式投資以外の世界でも、理想は所詮理想であり、
今後も、戦争や殺人や犯罪は撲滅することはないでしょう。
そもそも、その理想は所詮特定の個人の理想であり、
本当にそれが求めるべきものなのかは、誰も分からないのです。
たくさんの個性が絡み合いぶつかり合いながら、複雑に社会は形成されています。
「何が正しいのか?」「何に意味があるのか?」という問題は、
単なるパワーゲームで結論付けられている場合が多いと思います。
結局、株式市場は、企業を応援するために資金を提供する場と、博打場という二面性を持っており、
それに対して、文句を言っても意味はないのです。
ただ、「長期投資の方が優秀な投資法だ。デイトレは馬鹿らしい」という考え方は、
基本的には中長期投資の洗礼を受けてきた私には、受け入れやすく、それなりに賛同します。
というよりも、デイトレというものは、初心者が感じるよりもかなり難しい、という現状があります。
基本的に確率や数字に弱い人間は多く、確率を強く意識するような経験を経てきた人は少ないので、
株価チャートで下がっているところから上がっているところを見て、
「この上昇を、経験とセンスでとらえて、利益を出していけばいいんだな」
なんて安易に考える人は、意外と多いのではないでしょうか?
しかし、実際には、「株価の波さえあれば勝てる」なんてことはありません。
あくまで、「ある程度の法則性に則った波」があってこそ、勝機があるわけです。
そして、その曖昧な法則性を見極めて、その通りに実行し続けるのは、
かなりの精神力が必要であり、それほど容易なことではないのです。
せっかく貴重な時間を使ってデイトレに望むのならば、結果を出さなければなりません。
それも、時間を使っている分、長期投資で得られる利益よりも大きな結果を出さなければ、意味がありません。
つまり、デイトレというものは、よほどの自信と覚悟のある人間だけが挑むべきものであり、
安易なデイトレはやるだけ無駄、ということです。
しかし、現在はマスコミやブログの煽りも手伝って、安易にデイトレを始める人は増えていると思います。
テレビでも、子持ちの主婦や大学生が、本当は貴重なはずの時間を使って、
デイトレに励んでいる映像が流れています。
しかし、その中の多くの人は、結局は確率に弄ばれて、貴重な時間と少しのお金をなくしてしまうでしょう。
その時間を子育てや社会勉強に当てたほうが、豊かな人生が送れると思います。
もちろん、デイトレも社会勉強の一つですけどね。
つまり、私からすれば、デイトレの手法云々よりも、
マスコミの安易なデイトレ推進が良くないと思っています。
実は、一見難しそうな中長期投資の方が簡単で、結果も出やすく、デイトレほど手間もかからないので、
初心者は、中長期投資から始めてみるべきだと思います。
投資とは、「金持ち父さん貧乏父さん」風に言えば、
「資本主義の法則に則って、お金がお金を稼いでくる状態」であり、
デイトレは、他の一般的な仕事と同じ労働報酬なので、
よほど普通では得られない結果を出さないかぎり、中長期投資の方が、優秀な投資法と言えるでしょう。
という感じで文章をまとめてもいいんですが、
私は疑い深い性格なので、実際にはまだ中長期投資も多少疑っています。
というよりも、ここ数年の、所謂「誰でも儲かる相場」があったからこそ、中長期投資を簡単と感じるだけで、
本当の中長期投資は、こんな生易しいものではないだろうな、と感じているというのが本音です。
現在の日本の経済状況や、世界一の貯蓄額を誇る、日本人の莫大な貯蓄の株式市場への流入などから、
あと1~2年間は、日本の株式市場は強いのではないか、と予想していますが、
将来的な日本の経済は、バラ色ではないと思います。
何といっても少子化問題は重く、政治不安、国債借金問題もあります。
よって、今後またバブル崩壊のような10年以上の低迷期が訪れたとき、
長期投資で結果が出るのかは、微妙だと思います。
少なくとも、今までよりは、より銘柄選択が重要になるだろうし、
その銘柄選択も、経済規模縮小下で、
現在のように毎年50%以上の増益企業を見つけ出すのは、難易度が高そうです。
また、今までのようなアホールド戦略では耐え切れない相場状況も起こりうるわけで、
状況によってポジションを調整する能力も、今まで以上に求められるでしょう。
そう考えれば、デイトレも捨てたもんではありません。
空売りも用いるデイトレならば、どんな相場状況になっても、
実力さえあれば、自在に利益を取れる可能性があるからです。
もちろん、厳しい相場状況になれば必然的に出来高は下がりがちで、
デイトレにとっても勝ちづらくなると思うので、
デイトレが確実に有利、とまではいきませんが。
中長期空売り、なんて考え方が主流になったりするのかもしれません。
結論としては、いずれにしても、投資で結果を出すのは簡単なことではない、ということですね。
ここ数年の相場に騙されてはいけない、冷静に判断しなくてはならない、と感じています。
まだ書くことがあるんですが、長くなったのでこの辺で終わります。
次回は、デイトレーダーの現状と、デイトレの今後について考えてみます。