早稲田にある、本格派の稲荷神社狐お面

都心では珍しくなった、キツネたちが自由に集えるイナリ・ワールド

お稲荷さん集合住宅風の御本殿と迫力のある御本殿裏手

ちょっと古風でワイルドなイナリ・パワースポットです

参拝日は、2017/10/17, 10/23

 

 

神社 水稲荷神社(みずいなり)

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創  建 : 不詳。ホームページ上では941年との記載。

御祭神 : 倉稲魂大神(うかのみたまのおおかみ)、佐田彦大神(さだひこのおおかみ)、

                大宮姫大神(おおみやひめのおおかみ)

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住所: 東京都新宿区西早稲田三丁目5-43

地下鉄東西線 早稲田駅から徒歩10分、都電荒川線 面影橋から徒歩5分

公式ホームページ: 早稲田 水稲荷神社

 

こちらの神社、個人の参拝報告が意外と少ないですね。

勝手な憶測ですが、もしかしたら人によっては「なんか怖い~汗」というイメージなんでしょうか?拝殿前あたりで踵を返したくなるんでしょうかね。何とか頑張っても、拝殿で恐々お参りしてすぐ退散とか。

でも、もったいないですよ笑顔

拝殿から先が、こちらの稲荷神社の凄い元気ところ。

イナリ慣れしている人間(=普通じゃない!)にとっては、平気どころか、ゾクゾクするほど濃い目の方が喜んじゃいますが(笑)

 

神社入口

坂の途中に、幅広の大きな入口があります。この広さといい、参道の大きさといい、以前は今よりもっと大きな規模の境内だったのでしょうか。このすぐ右側が禁足地である高田富士(浅間神社)らしいです。

 

参 道

参道も広くてきれいです。

 

鳥 居

参道を進むと右手に鳥居が見えてきます。木々に覆われて、神社らしい静寂さと厳かな空気がゆっくりと鳥居から漏れ出ているよう。

 

手水舎

 

大国社

手水舎の向かい側には、小さな大国社があります。

 

拝 殿

左に折れ曲がると、拝殿の正面へ。広場のように、広い御神域になっています。

 

お~っと、拝殿を正面に見据えたあたりで一瞬、足が止まってしまいました冷

どこから来るのかわかりませんが、威圧感を感じました~

 

「正しい心根でこちらに来たのか?」

「長い間、神々と先人たちが守り続けてきたものに敬意を払い、受入れる用意があるのか?」

「自分自身におびえていないか?」

まるで、そう問われているような気がしました。

 

しかし、拝殿そのものは素敵キラハートなんですよ。拝殿前の狛狐もりりしくて素敵なんです。

拝殿のすぐ手前まで来ると、不思議なことに、先ほどの威圧感がすっと無くなりました。

 

狛狐

 

番犬と言うより、屈強な警備員みたいですね(笑)

神社警備に疲れたのでしょうか。眉間にシワむぅ…が寄っているようです。

左の狐が加えているのは、知恵の象徴である巻物。右の狐は宝珠ですね。

 

拝殿内部

ご覧の通り、とても整然としており、稲荷神社としてはかなりクリアな雰囲気風ですね。

 

【ご祭神】

倉稲魂大神: 穀物の神様。現代で言う、衣食住を司る神様。

           稲荷神社の総本宮である伏見稲荷大社の主祭神

佐田彦大神: 別名、猿田彦神。導き、開運の神様

大宮姫大神: 女性的な調整役の神様

 

【ご由緒】

941年(天慶4年)、鎮守府将軍、俵藤太秀郷朝臣が旧社地(早稲田9号館)の富塚の上に、稲荷大神を勧請。初めは、富塚稲荷、将軍稲荷と呼ばれ、その後、社頭を造営。

1702年に、大椋の下に霊水が湧出し、眼病に効能があったとされ江戸中で評判になった。その節のご神託に「我を信仰する者には、火難を免れしむべし」とあり、これ以来、水稲荷神社と称するようになった。

1945年、戦禍により社殿及びご神木の大椋が焼失も翌年には社殿を復興。

1963年、早稲田大学と土地交換により、現在地にご遷座。

(神社ホームページより抜粋)

 

富塚跡(早稲田大学構内)

御由緒にも早稲田大学と土地交換とありますが、今の早稲田大学9号棟あたりは、広く水稲荷神社の境内だったようです。

そして、この場所かどうかは確認できませんが、境内には富塚古墳(円形古墳)があり、現在の水稲荷神社の御本殿背後に遷されたようです。

 

神楽殿

拝殿前の広いご聖域に神楽殿と神輿蔵があります。

 

さてさて、拝殿から先が、本当の水稲荷神社音符

拝殿前を左に曲がると、横入口のスポットになります。このあたり、マイルドでいい雰囲気ですね。

鳥居の内側にある、耳欠け神狐あたりもお稲荷さんらしい癒しまるの空気に満ちています。

 

耳欠け神狐

体に具合の悪いところがある人は、狐のその部分を触ってから自分の体を触ると体の痛みがやわらぐという御神徳。交互に何度か触るといいようです。

狛狐なんでしょうか。対になっていますね。

もう1体の狐像(右側)が、耳欠け神狐(中央奥)と向かい合わせになっています。

 

拝殿から御本殿の左側側面。こちらに沿って、御本殿裏手へ。

このあたりも赤の直線美が目を引きます。

拝殿本殿背後に回り込むと、ビックリのイナリ・ワールドきつね長音記号2

 

背後の小山に、祠やらお社やら、キツネたちがゴロゴロと転がっているではないですか。

ちょっと目つき目が鋭い方もいらっしゃいますが、やはり来てくれる人を待っているようですよ。

ちょっと拗ねながらも、アピール。

しかし豪雨の後に行ったので、キツネたちは異様に黒光りして、それはもう迫力満点涙

 

水神社

案内板の文字が読み取れないのですが、後日ネットでしらべたら水神社のようです。

 

富塚古墳

早稲田大学構内から移された古墳(上記)。どこからどこまでが古墳なのかは、よくわかりませんでした。

それとも本殿背後の高台が全て移築された古墳なのでしょうか。

 

見てください。この狐たちの自由気ままなポーズハート完全にくつろぎきっています。

なるべくかわいらしい写真をチョイスしていますが、中には【閲覧注意!】を入れないといけないレベルのものもキャー

小山の上には赤いお社だけでなく、石祠や別のお社もいくつかあります。

扁額には、正一位 清照彦那大神とありますね。

左角にも、小さなお社が二つ。その背後はもうマンションです。

 

そして、先ほどの富塚古墳の隣には、狐穴があります。

雨上がりで異様に黒光りする狐たちや真っ暗な狐穴の写真は、さすがに怖すぎると思ったので、晴れた日晴れに再度参拝し「笑って、笑って!」とお願いしました。

たぶん精一杯の笑顔キャーだったのでしょう。それがこちらの一枚です。

 

ちょっとありえないシチュエーション亜友未だったので、驚きです!

 

北野神社

狐穴の隣は、早稲田大学から移築した北野神社。

早稲田大学の創始者である大隈重信が篤い信仰を寄せていたという話です。

 

こちらは、御本殿背後の遠景。左奥の鳥居から富塚古墳、狐穴、北野神社。

御本殿背後を右に回り込むと、御本殿の右側面部になります。

 

高木神社

こちらも、もともと早稲田大学構内にあったもの。北野神社同様、大隈重信が篤い信仰を寄せていたようですね。

 

三島神社

高木神社の左隣に。甘泉園の旧所有者、清水家の守護神。

 

拝殿上部にある宝珠を模った装飾

お稲荷さんの自由気ままな集合住宅を連想します。

このタペストリー風の幾何学模様、すごく不思議ですね風船

模様の宝珠一つ一つがお稲荷さんたちのお部屋みたいで、勝手にホッコリしてます。

 

御本殿屋根の下(左右側面)

同じくタペストリー風の宝珠模様。

光を浴びると、ちょっと不思議な影絵の反対の光絵?が出現。

 

以前、お稲荷さんが行きたい神社として玉姫稲荷神社を紹介させて頂きましたが、こちらもまたお稲荷さんの集う、人気(狐気)神社のようです。ただし、種類はちょっと異なるご様子。

こちらは、かなりワイルドで、自由気ままな雰囲気でしょうか(笑)個性が強いですね。

 

高田富士(甘泉園公園から撮影)

驚くことに、境内に禁足地の大きな富士塚山があるんですね。年一回、富士浅間神社お祭りに合わせて、海の日サメとその前日のみ、登山道が開放されるようです。

表参道入口のすぐ右側にあるんですが、高いブロック塀や建物が周囲を取り囲んでほとんど見えません。でも、隙間から中腹に鳥居らしきものが見え、公園の下方からは頂上のお社らしきものがちょこっと見えます。

しかしですよ、山の神様、浅間神社なのに、何故お祭りが「山の日」ではなく、「海の日」なんでしょうか(笑)

何はともあれ、年に一度のチャンスなので、ぜひ来年は登拝させて頂きたいと思ってます。

 

どうしても狐が苦手な方は、マイルドな雰囲気の漂う拝殿横の鳥居から入りってお参りし、坂下にある面影橋方面へ参道を下っていくコースをお勧めいたします。

こんなふうに、心地よい感じの坂道です。裏にある甘泉園公園にも通じています。

ほとんどマンション入り口にしか見えない社号標。坂の下の面影橋駅に面する道路沿いです。

参道は、このマンション左手奥になります。

ちなみに、御朱印は承っていないとのこと。

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早稲田大学と土地を交換した経緯もあり、早稲田大学とこちらの神社は縁が深いですね。もともと旧社地にあった祠や古墳だけでなく、早稲田大学構内にあったものもこちらに遷されているようです。

なので、受験生も含む早稲田大学関係者は特別な縁で結ばれることも考えられますね。

 

旧社地である早稲田大学9号棟あたりは、ちょうど穴八幡宮と早稲田通りを挟んだ向かい側の斜面になります。(穴八幡宮の隣の山と言っていいかもしれません)

穴八幡宮も名前の通り、穴から御神像が出現した云われがあり、あのあたり一帯は何かしら不思議なパワーゾーンだったみたいですね。古墳もあるので、古代との関係が想像できます。

しかし、あまりに都市化が進み過ぎており、その後の歴史にも埋もれ、古代までたどり着くことは難しい状況です。

 

もし古代までたどり着けるのなら、水稲荷神社にしても穴八幡宮にしても、更に強い何かが期待できそうです。あの高台一帯は、昔はかなり強力なパワーがあり、もっと広範囲に、影響を及していたのではないでしょうか?

水稲荷神社と穴八幡宮。陰と陽。種類は全く異なる神社ですが、それゆえ、この二つの強い神社で山の上からバランスよく地域を守ってきたような気もします。

 

今は、地域のお守りパワーとしては、結界でも張ったように地域が限定されているご様子。氏子さん地域でしょうか。何から地域を守ろうとされているのかは不明ですが、二つの神社が邪を寄せ付けないようご神威を発動されているようにも見えます。

 

地域パワー以外のパワーとしては、稲荷信仰者や早稲田大学関係者等、縁故や関連のある参拝者が特に感応されるようです。普通の稲荷神社よりは幅広く受け入れて頂けそう。

ご祭神である佐田彦大神、大宮姫大神も鎮座されているので、導き、開運、調整、調和等、現代のビジネス全般にもご利益が期待できそうですね。

 

穴八幡宮の方は広く一般的で「目に見えるもの」「表/表面」「人間」にフォーカスされていますが、水稲荷神社は「目には見えないもの」「裏/深部」「霊的なもの」にフォーカスされています。

(どちらもパワーは強い元気です!)

このあたりは、参拝される方の生き方や因縁、運命にも関連するかもしれませんね。深い意味でのヒントをお導きにより頂けるかもしれません。

 

この不思議なイナリ・ワールドが未来に向かって、万華鏡のようにどんどん展開していってほしいところです。いつまでも良き風風が吹き渡りますように風船