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着物といけばな教室【藍の花】長野藍子です。



ご報告とお知らせ



この度第二子、男の子を出産致しました。

2023年10月27日 9時32分 2845g


名前

裕翔(ゆうと)



私自身は41歳と高齢出産だったのですが、妊娠経過も出産時も母子共に大きな問題もなく、無事元気なベビーを出産する事が出来ました。

お世話になった方々、ご心配をお掛けした方々、本当にありがとうございました。



出産前は無理をしない程度に教室を開講していましたが、産後は育児もありますので少しの間だけ教室はお休みを頂きます。

今後は自分の体調とベビーの成長具合を見ながら少しずつお仕事復帰もしたいと思っています。

教室の再開は、また追って皆様にお知らせ致しますので、少しの間お待ちください。



また、この場をお借りしてお伝えしたい事があります。



第二子の出産が無事に出来たのは、第一子の天使になったお兄ちゃんがお空で見守ってくれたからだと思っています。

もしかしたら、同じ子がまた私たちの所に来てくれたのかな…。



過去に流産や死産、ご家族や身近の方をお見送りした事がある方はもしかしたらこの記事を読んで、辛い過去を思い出してしまうかもしれません。 

読んでいて悲しくなってしまったら、引き返して下さいね。



私自身が昨年経験した事をこれから綴ります。

とても悲しくて辛い事でしたが、その出来事と向き合い、受け入れて、家族や周りの方々の優しいお言葉や支えもあり今は前向きに過ごせています。



長文ですので、お時間ある時に読んで下さい。



第一子について

2022年5月27日

コロナ禍中国上海市の厳しいロックダウンの中、私たちの第一子は産声をあげました。

しかし、この子は産まれる前から命に関わる重篤な病気を患っていました。

お腹の中で天使になってしまうかも、産まれてこれても長くは生きられない、と余命宣告をされていました。

それでも、小さな小さな身体で一生懸命生きて私達に会いに産まれてくれました。



わずか21日の短い命でしたが、最期は私の腕の中で静かに永遠の眠りにつきました。



名前は「栄翔(えいと)」

パパから一文字をもらい、

パパを翔びこえる男になる!

世界を翔びまわる男になる!

末広がりの「八」、無限大の「8」の意味と願いも込めて、外国人にも呼んでもらいやすい様に

読み方は「エイト」

私たちは産まれる前から命名していました。



当初、病気の事もあり、帝王切開手術を計画していましたが、27日未明に陣痛が始まり(この子は自分自身で産まれてこようとしたのです)、朝方に手術を開始。

なんと、5月27日金曜日、8:08に誕生しました。

まるでお腹の中で、私たち夫婦の会話を聞いていたかの様でした。



出産の幸せを味わうのもほんの一瞬、束の間でした。

中国のNICU(新生児集中治療室)に入院中は一切面会が出来ず、親なのに抱っこする事も、会うことすらも叶いませんでした。

お空へお見送りした日が最初で最後のベビーを抱っこ出来た日でした。



私の腕の中で泣き、安心して眠り、起きて笑い、3人で写真を撮り、家族の幸せな時間を少しだけ過ごしました。

その後…永遠の眠りにつきました。

まるで抱っこされるのを待っていたかの様に。

とても穏やかなお顔をしていました。



それからは、言葉にはとても言い表せない程の悲しみと喪失感でいっぱいでした。

何をしてもその事で頭がいっぱいで、勝手に涙が溢れました。

涙が枯れる事なんて無いんですね。



私は気持ちを紛らわせる様に、お仕事に早く復帰する事にしました。



ただ1人で家にいるよりは、誰かに会った方が良い。

暗いお家にいるよりは、明るい日光を浴びた方が良い。

何もない家よりは、お花を飾った方が良い。

ベビーが喜んでくれるかな。



気持ちを紛らわせると言うと、何か言い方が違う様な気がします。

周りの方には無理はしない様にと、とても心配されました。

でも、初めは本当に辛かったのですが、結果的にそれは良い方向に進んでくれました。



家族やお友達や生徒さんに会い、その時その時に感じていた悲しい苦しい思いを話しました。

沢山たくさん励まして頂きました。



日本に帰国後、生活や気持ちが少し落ち着いた今年の春頃。

第二子妊娠が分かり、嬉しさ反面、不安とあの時の悲しみがまた蘇りました。

また同じことがあったら…私はもう2度と立ち直れないんじゃないか、と。

ベビーが無事に産まれてくれるまで、ずーっと不安でした。



でも、きっと新しいベビーは私たちの所を選んで来てくれたと思いました。

私の不安を消す様に、妊婦健診のエコー検査ではいつも元気な姿を見せてくれました。


お腹から出てきた瞬間と同時に、ベビーの泣き声が聞こえました。

心から安心と嬉しさで涙が溢れました。


子供を授かれる事、

お腹の中で10ヶ月近く一緒に過ごせる事、

無事に産まれてこれる事、

元気に成長する事、

健康に生きられる事…他にもたくさん。

 


命の尊さ。

全てが奇跡の連続。

綺麗事ではなくて、実感させられました。

二人のベビーには本当に沢山のことを教えてもらいました。



家族を失った悲しみは一生消える事はありません。

でも少しずつ形を変えていきました。



辛い事も悲しい事も人に話してみる。

どうせ話しても分かってはもらえない。

余計辛くなるだけ。そんな時もありました。

その時の感情によっては悲観的になり、自分で勝手に傷つく事もありました。

でも形は違っても、みんなが私の気持ちに寄り添ってくれました。

苦しい気持ちが軽くなりました。



どうして私たちの子が…?

考え方をやめました。

私たちの子だから、産まれてこれた。

そう思える様になったら、嬉しくなりました。 



今元気に生きていたら?

あの人のあの子は元気なのに…。

無限に悲しみが広がるだけでした。

小さな身体で自分の生命力で最期まで一生懸命生きた。

そう思える様になったら、ベビーを誇りに感じました。



あの時こうしていたら…。

と思う部分ももちろんありますが、あの壮絶な状況の中、私たちに出来る事は最大限に尽くせたと思っています。



悲しい時は無理して笑わなくていい。

でも明るい日光を浴びると、何か新しい発見があるかもしれません。

道端で生きる草木やお花は元気をくれました。



お花を沢山家に飾る事で気持ちも穏やかになりました。

お花を沢山触って、一緒に生きているんだな…と思いました。



無事に出産できるまでは毎日が不安だった事もあり、SNS上での妊娠報告は出来ず、直接お会いした一部の方にだけ妊娠の報告をさせて頂いていました。


また、ブログで第一子の事を書く事は、とても悩みました。

あえて書く必要があるのか。。


でも、同じ様な事で苦しんでいる方の少しは役に立てるのかな。

私自身も沢山の方のブログを読んでは泣き、悲しみ、苦しみ…共感して、救われてきました。


あえて話す事、書く事で、ベビーが産まれてくれた証を残し、ずっと心の中で一緒に生き続けています。 



第二子の名前は

「裕翔(ゆうと)」


心ゆたかに育ってほしい。

天使になったお兄ちゃんの一文字をもらい、

世界を翔びまわる男になる!

そんな願いを込めました。


月は違いますが、お兄ちゃんと同じ27日金曜日に産まれました。




私にとって着物と生け花は心と身体の栄養剤です。

着物は妊娠後期までの体調が良い日に着ていたし、臨月入ってからも出産の3日前は生け花レッスンもしていました!

「お仕事」と言うよりは、心身のリフレッシュの機会であり、なくてはならない存在でもあります。

日頃から自分の好きな事をさせて頂ける事にとても感謝してます。


皆さまにも早くお会いしたいと思っています。

教室再開のメドがたちましたら、再度ご案内致しますので、少しだけお待ちください。



ベビーに会いたい!と言う方は、ご遠慮なく会いに来てくださいね。

無垢なベビーは本当に可愛いです♡笑


これからは2人分の愛情を注ぎながら、笑顔で過ごしていきます。

家族と共にどうぞ宜しくお願いします。



最後まで読んで頂きありがとうございました。


長野藍子