こんなまっすぐな物語を読んだのはずいぶん久しぶり。
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風のマジム (講談社文庫)
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とある読書家の方からの推薦図書だった。
原田マハ氏があの、作家原田宗典の妹君だったということに今更気づいてびっくり。
『17歳だった!』
『スバラ式世界』
『優しくって少しばか』
高校生のころ大好きで、夢中で読んでた。
『時々、風と話す』
『黄色いドゥカと彼女の手』に火をつけられて、高校卒業直後に
普通自動二輪の免許を取りに行った。私は未だにペーパーライダー。
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時々、風と話す (角川文庫)
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懐かしい。
エッセイの中にも「妹」としてよく登場してたっけ。それが、この、原田マハさんなのだなと思うと、ちょっと不思議。頭の中で、宗典さんのエッセイでのマハさんを、ちらりと描いてみる。
熱く透明なすがすがしい空気が、物語全体にあふれていた。
派遣社員だった20代の女性、伊波まじむが、社内のベンチャービジネスの企画に応募し、
南大東島産のさとうきびで作ったラム酒を、ブランド化するまでの物語。
なんと実話がもとになっているそうで、小説誕生の経緯には原田マハさんと、そのモデルになった女性との素敵なエピソードも隠されている。
だけど、物語には、「実話がもとになってます!」
というごてごてした感触は全くなく、むしろ美しいフィクションに、その事実が魂を吹き込むかのように、しっくりと一つになっている印象。
何かをやり遂げるってことはどろくさくて、それでもやりたいと思うことがあるならただ行動するのみ。そんな厳しさを読みながらずっと感じていた。
なのに読んだ後は、心の中にお守りをいただいたような、穏やかで、だけど元気がでる、なんだか有り難い気持ちになる小説だった。
自分が叱られてる気になりそうで、いわゆるサクセスストーリー的な物語は避けてきたのだけど。マハさんと物語の力はさることながら、沖縄、いや、南大東島の魔法がかかっているのかな?
もうすぐ節分だし、旧正月だし、年の節目は元日よりむしろそっちだとか、いや春分だとか、いろいろいわれますが、気持ちをあらたにしたいとき、何かをうんと頑張っていきたい方にはお薦めしたい一冊です。
この本を私に貸してくださった、読書家で有名な某喫茶店のマスター、ぜひまたお薦め紹介してください。しょうゆスパゲッティを食べに行かなくては。


