昨年の今頃から,
わたくしのクラスに信じられないほど可愛らしいスペイン人のおんにゃの子がやって来たことは,このブログを愛読されている方々(大半がリアルで知っている人だと思いますけど)は,ご存じだと思いますが,
アナ(仮名)は,一年経った今年の7月の真ん中あたりに帰国をしました。
空港には,私を含め何名かの心ある,
将来活躍する大事な国際人達が見送りに行きましたが,
(みんな進路まだ決まって無くて忙しかったんだぞ,こういう時にこれる人が偉いんだぞ)涙で一杯のお見送りになりました。
忙しい中,見送りに来た君たち一人一人を,私は本当に偉いと思っている。
今のクラスは別々で,でもその心が嬉しいじゃない。
あなた方も同じようになったら,一番に大切にされる。
そう私は信じている。
あなた方に最敬礼を送る。
これこそ真の国際交流。
アナは,
見送りの時,
まだ日本にいたいって, 帰りたくないって言っていたわ。皆と居たいって言っていた。
アナに関わってくれた一人一人が,彼女を日本好きにしてくれた。
アナは,来年の君たちの卒業式には,スペインからまたここに来たいって,
君たちの学校にやって来たいって言っているよ。
忙しくて, 今年になって学年も変わり,
なかなかゆっくりと相手をしてあげられなかったけど,
それでも,昨年同じクラスだった君たちのことを一番好きでいてくれたし, 楽しかったって言ってくれていたよ。 特に,いつもアナのことを面倒見てくれていた,あなた。
帰国間近になると,毎日掃除時間や放課後自習の時間は,あなたのいる家のクラスにやって来ていた。皆が大変だと敬遠するような時も,あなたが居てくれたから,いろいろ試練を乗り越え,彼女は日本が大好きになった。
あなたは看護師になりたいと言っているけど,ここに日本にいながら,
本当の国際人。
私はあなたを誇りに思っているわ。
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以前の男子校に,
可愛らしいおんにゃの子の留学生がやって来たならば(現実生活にはまずないけど),
きっと,皆総出でお見送りに行った。
それこそバスをチャーターしてね。
僕たちは,
おもしろいだけではなくって,みんな国際人だらけだったし,
そういうことに惜しみなく時間を削いだ。間違いなく。
アナも,
もし男の子で,
武道とか興味があって,
僕たちのとこに留学しに来ていたら,
もっと時間を割いて皆関わったと思うの。
どうして,欧米からの留学生は進学校にしか来ないのかしら?本当に疑問。
専門高校の方がずっと彼ら(留学生達)も楽しいはず,もっと日本を好きになってくれるはず。私が専門高校にいて,留学生を受け入れたとしたら(あくまで仮定ですが)アナにもっといろいろ出来た。それだけが心残りよ。
今の学校では難しい。受験戦争はそういう意味で,真の国際交流を阻むもの。
国際交流をしましょう!しましょう!と大腕振って,
日本人の若者を内向きだと批判して責めるような,
無知でお馬鹿な,自身は外国語習得が大好きな,語学教育イケイケ推進派の面々が,一番国際交流出来ない。
口ばっかりで残念な人たちが発言権を得てしまっているのは,今分かったことでないけれど,
真の国際交流,グローバル化は,一筋縄にはいかない。
私は,国際交流が簡単にできるものだと短絡的に考える人が,本人ができないし,してないし,一番受け入れないと思ってる。ホームスティとしての受け入れも絶対にしない人たちだと思う。
改めて,
実際に留学生を受け入れた私としては,
日本の学校教育のシステムとか構造とか,
日本を紹介し自分たちの立場を伝えながら,尚且つ日本らしさを強要しない強さを持たない限り,
全く違う文化を受け入れていくのは難しいと思ってる。
真の国際交流は,
時間的な余裕がなければ,なしえないとつくづく思った次第。
しかし,なんで実際の教育現場は,
こんなに忙しく, 考える余裕も与えない場になってしまっているのだろう。
最高に学べるチャンスをどうして自ら潰させるようなことをするのだろう。
知性を持った若者には,
もっと深く物事を考え,自分とは違う人間との会話をさせることが大事なのに。
国際交流なんて,簡単にできるものでない。
そんなふうに,感じている。