日本画家 松井冬子「痛みから美しさへ」 | 女王様のブログ

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ある女性教師の日常のこと,悩みや課題を率直に書いた,ぶっちゃけ話。

彼女は最近気になっているアーティストだ。
私も学生時代に日本画を少しかじっていた関係で興味がある。

彼女の絵を見て現代女性の病んだ状態を表していると述べる評論家がいるようだけれども,
実際病んでいると言われてもいたしかたないような凄まじい絵だ。

しかし,凄まじくていい。

一度で魅かれたこの女性は,何だか通じるものがある。

「痛みから美しさへ」は,
たとへば,スイカに塩をふったり,お汁粉に塩を入れて甘さを引き出すような,『味の対比現象』に似ている。

これは, 質のちがう刺激を同時に与えたときに、片方の質の強さがより強められる現象だ。

この現象がどうして起こるかは,味覚というよりも脳内の錯覚によるものかもしれないという,最近流行りの脳科学的な見方から述べられているようだ。

店頭に並べられた「塩」関係のチョコレートやキャラメル,飴などのお菓子なんかも,この『味の対比現象』の賜物だ。

味覚にこういうことが起きうるなら,視覚,聴覚,触覚などにも起こりうる。
「幸福感」も,味の対比現象と同じように,相反する力から引き出されるのものなのだろうか。