この就職難な中,大学進学を安易に決めたとしても,卒業後に就職できないかもしれないことは,一つ前の記事で述べました。
18歳人口が1990年代に比べ40パーセントほど減じているにもかかわらず,現在,日本にある大学数は,逆に40パーセントほど増えている状況にあるのです。こういう中でも,新たな大学や学部がまた設立されています。
まるで,社会で働けない大人たちを囲う場所のように大学がなってしまっているように思われるほどです。
大学が増え続けた理由は様々あるでしょうが,わたしはある一部の人たちの就職先(大学での仕事)を斡旋する為に設立し続けたと気づいています。子供の数は少なくとも18年前には分かっているはずですから,一部の人間には少子化になることは容易に検討がついていたはずだからです。
一部の官僚の天下り先や大学院を卒業をした人たちに仕事を斡旋するためだとか,その他のもろもろの大人の事情があるのでしょう。
君たちは,そういった一部の人たちにとって都合のいいように利用されないよう気をつけなければなりません。なぜなら,君たちが払う学費は,一家の家計を急激に傾けてしまうほどの高額に及ぶからです。車一台,いや,家一軒分にも相当するかもしれないからです。
日本の大学の危機的状況に気づいている人は,安易に情報を流しません。自らの大学の卒業生の就職率も教えません。高校生が大学を受験しなくなれば,さらに経営が厳しくなるからです。すでに,現在,40パーセント以上の全国の私立大学は経営が困難だと報道がありました。
本当は,大学関係者も自ら勤める大学が潰れてしまうかもしれないと,内心はビクビクしているのです。君たちはそういう大学や大学教員たちの餌食になってはいけません。
大学を選ばなければ君たちは全員大学に入ることができるでしょうが,大学卒業という価値が,それだけでは,世の中でそこまで重宝される存在でなくなることがすぐにわかりますよね。東京大学とか京都大学とか一部の有名私大にいたとしても,また,大学の4年間を済ませ大学院で学んだとしても,就職は簡単に決まらないこともあります。
そのような時代の,生の姿を目の当たりにすることがまず大事です。世の中のありのままの姿をしっかりととらえていくことが,君たちの課題です。
つまり君たち自身が,今自分に一番何が必要かということをよく考えて行動することが要求される時代になってきました。世の中に何の需要があるのかと『先見の明』を持って行動していく必要があります。知識を身につけていくことはもちろん,様々な経験をすること,そして人脈を作っていくことが力になることは,OBの方々からの助言で何回もお聞きしていることです。(中には語学に目覚める人が出てくるかもしれませんね。んっ,いやいや単に独り語です。(TωT))
進路を決める際に,どのようにしてよいか分からないく戸惑うことがあったら,周りにいる大人たち(親や先生,知り合い)にアドバイスを受けたり,新聞やインターネット上を利用して調べてみることも助けになります。
今まで直に聞くことのできなかった人からの言葉や,様々な見方を知ることができます。また,今まで知りことが出来なかった情報も簡単に手に入れられます。
これを利用しないとしたら,それは君たちにとって大変な損失だとわたしは考えます。
しっかりとした眼を培って,その目をしっかりと見開いて,ありのままの社会に関心を持ち,考えて,できれば学校でも一緒に語りたいです。