第1回 惹(ひ)かれあう二人 すれ違う二人
男女はなぜ惹かれあうのか。脳科学はいま、恋のメカニズムを解明しつつある。その中心はドーパミンという脳内物質。快楽を司るドーパミンの大量分泌が恋する二人の絆となっているのだ。ところが脳科学は同時に、皮肉な状況も浮かび上がらせている。高い代謝を要求するドーパミンの大量分泌は身体への負担が大きく、長く続かない。そのため、“恋愛の賞味期間”はせいぜい3年ほどだというのだ。
そこで、男女関係はどうすれば長続きするのかという科学的な探求がさまざま進められている。アメリカでは30年に及ぶ家族の長期研究を通して、長続きしない男女関係では、男女差が大きな障害になっている事実が浮かび上がってきた。たとえば、女は、相手の顔の表情から感情を簡単に読み解くが、男は必死に脳を働かせてもハズす。女が悩みを相談するとき、話を聞いてもらいたいだけなのに、男は解決策を示そうとしてしまう。
こうした男女の違いは、長い狩猟採集時代の遺物ではあるが、無意識のなかに深く根ざしており、日常生活のなかで深刻な影響を与えやすいという。違いをちゃんと意識して、相手の気持ちを理解する努力が欠かせないのだ。
番組では、ワシントン州立大学の離婚防止のカウンセリングプログラムに密着し、「子育てを成し遂げる関係から、お互いの人生に影響を与え合う関係へ」と変わるなかの男女関係を描く。
第2回 何が違う? なぜ違う?
男女平等の国・アメリカで新たな“男女区別”がはじまっている。小学校や中学校の義務教育現場で、男女別授業を行う学校が増えているのだ。成長期には特に男女の差=性差が出る。そこで、それぞれの性に合った教育をしようという試みなのだ。また、医学の分野でも、病気の男女の違いを重視する動きが広まっている。
そうした動きの背景にあるのは、いま新たな男女差が次々と見つかっていることだ。特に、脳は性ホルモンなどの影響で性差が生まれていることが最近になってはっきりしてきた。
なぜ脳に男女差があるのか。そのヒントは、「同じことをしていても、脳の使いようが男女で異なっている」ということだ。たとえば、地図をたどっているとき、男は空間感覚を利用して地図を見るが、女は記憶や目印を手がかりに地図を見る。つまり、同じことをしていても両者が使っている脳の分野は異なっているのだ。脳が違うのは、「男女それぞれで得意なことが違う」ということなのだ。
では、いったいなぜ、人間は男女で得意なことをわざわざ違うようにしたのか。それは「ともに生き延びる」ためである。長い、長い狩猟採集時代、ヒトの祖先はいつも飢えとの戦いのなかにあった。そこで役割分担をしていろいろな食糧を確保する生存戦略を採ったのだ。
女と男の違いの最新研究を通して人間の歩んできた道筋をたどるとともに、医学や教育などではじまっている、性差に注目する新たな潮流を描く。
第3回 男が消える? 人類が消える?
性染色体がXXなら女、XYなら男。1億7千万年前に獲得したこの性システムのおかげで私たちは命を脈々と受け継いできた。ところが、この基本そのものであるシステムは、大きく揺らいでいる。じつは男をつくるY染色体は滅びつつあるのだ。専門家は「数百万年以内には消滅する」という。なかには、来週になって消えても不思議ではないとする意見さえある。
じつは「遺伝子できちんとオス・メスを決め、両者がそろって初めて子孫をつくる」というのは、私たちほ乳類が独自に獲得した方法だ。ほかの生物はメスだけで子孫を残せる仕組みを持っている。そのほ乳類独自のシステムが長くほ乳類の繁栄を支えた一方、いよいよその寿命が尽きようとしているのだ。
さらに人間の場合、Y染色体を運ぶ精子の劣化も著しい。これは生物学的に一夫一婦制が長くなった影響だという。
こうした性システムの危機に私たちはどう対応すべきなのか。シリーズ最終回では、いわゆる試験管ベイビーが生まれて30年、生殖技術をめぐる最前線もたどりながら、現在、性の揺らぎが引き起こしているさまざまな影響を追う。
女王様の学校は実は最先端の教育環境なのだ。知らなかった(@_@)
今まで,男女を違えて考えることは悪いとされてきた風潮があったのに,
違いを意識し,男女は別々の方がよろしとされるような考え方は,
同じ人間だとしても,男女の差は確実に存在し,両者の間にはどうにもならない壁がある事を認めざるを得ないということなのだろう。
女王様が感じたのは,
男性は権威的なボスが必要で,答えは一つに絞った方がよいとされる犬型。
女性は,権威で縛られるのを嫌がり,答えは一つに絞らず複数ある中で選択できる方が好ましいとされる,猫型。
だから,
男子校で,指導者はヒットラーのような独裁政治を行なう社会・共産主義国家の指導者のように振舞ったほうが,男子にとって好ましいのだ。(できるかな?演技でどうにか頑張ろう!)
女子は,資本主義そのままな感じ。選択の自由が与えられている自由主義国家の指導者。(こっちの方が本領発揮できそうなのだが)
教育現場においても,それぞれの性の特徴を研究し,その結果を持って教育効果を上げていく試みは,
身をもって賛同するし,違いをはっきりと認めた方が良い。
これは決して差別ではない。ない,ない,ない。
この試みは,間違いなく成功すると思う。