【内容】amazon
激しい雨の降る夜
眠る夫を乗せた車で
老婆を撥ねたかおりは
轢き逃げの罪に問われ
服役中に息子・拓を
出産する
息子との接見を禁じられ
自らの罪を隠して生きる
彼女に
やがて過去にまつわる
ある秘密が明かされる
文春オンライン 様
【雑感】
最近「読書マンネリ病」
を患っていた自分は
本屋大賞1位ではなく
2位というこの作品の
微妙な立ち位置に対し
正直、何の期待も抱いて
いなかった
しかし
その斜に構えた予測は
見事に裏切られた
今年読んだ中でも
間違いなくトップクラス
の面白さであった
なぜこれほどまでに
惹きつけられたのか![]()
読後に自分の胸中を
振り返ってみたところ
大きな要因が三つ
あったように思う
一つ目は
主人公が坂道を転げ
落ちるように堕ちて
いく過程への
「怖いもの見たさ」だ
人間心理のダークサイド
に好奇心がくすぐられて
仕方がなかった
二つ目は
物語後半で、隠された
真実が次々と明かされる
サスペンス展開である
「マジか
…」
と思わず絶句するほどの
衝撃があった
そして三つ目は
獄中出産を経て生き別れた
我が子を巡るエピソードだ
詳細は明かさないが
冷え切った心を
一気に熱くさせられる
感情の揺さぶりがあった
正直に言えば
登場人物たちの場面ごと
の意思決定に「ん
」
と矛盾を感じる部分が
なかったわけではない
だが
作品全体を貫く圧倒的な
「うねり」と「勢い」が
そんな屁理屈を
ことごとく凌駕していく
筋金入りの遅読家を
自負する自分が
時間を忘れて一気に
読み進めてしまった
最後まで読者を飽き
させない巧みな仕掛けに
ただただ脱帽するばかり
である
【まとめ】
読書マンネリを
吹き飛ばす
圧倒的な
物語の勢い(21字)

