東京では、浄水場の水から乳児が摂取するのに適さない値の放射能
が検出されたらしい。
そのニュースが流れたとたん、東京では水の買い占めが始まったそうだ。
テレビを見ていると画面の中では、乳児とは現在無縁そうな年配の女性
が、水のペットボトルに群がっている。
『自分で飲むのか?孫にでも提供するのか?』
その一方で、幼い子供を抱えた母親が、水の心配をしていた。
一般的に、放射線の感受性は成人よりも幼児・乳児の方が高いといわれ
ているそうだ。
だから、成人は放射能にさらされてもかまわないという事ではないが。
しかし、安全な水に群がる年配の御婦人方を見ていると、なんだか悲しく
なってしまう。
これからこの日本を支え創っていくであろう、幼い子供達よりも、年老いた
わが身の方が大切なのか。
水道水でも、大人が飲むぶんには、問題ないと言われているならば、
安全な水は幼い子に与えられるべきではないのか。
きっと風評被害なるものも、このように過剰な反応をする人達が中心
になって拡大していくのではないかと、感じるのであった。