パワフルな作家だと思う。
描かれている世界は、暴力と、理不尽なこと、どうにもならないジレンマ、欲望、そういうのに溢れていて、いつもいつも、圧倒される。

今回もそう。

闇の子供たち (幻冬舎文庫)/梁 石日
理解を超える世界が広がっている。
凄惨な描写に、嫌悪感を覚える人もいるだろうけれども、描かれているのはそういうことではなく、人間の欺瞞。

読み手の欺瞞が暴かれ、突きつけられるラスト。

映画化されて、現在全国のミニシアター系映画館を巡回中。
関東圏でもあまり観られません。
映画のラストは、一体どんなふうだろうか。