翌日不安な気持ちの中、日本に居るお母さんとLINEで電話。

 

オーストラリアは鎖国状態(また日本との国境が開く日程が延びてしまった・・・本当にコロナとの共存が辛い・・・)。

 

もう日本の家族とも2年以上会えていない。

 

「今は安静にして、出血が止まるのを待ってね」

 

自分の娘が一番支えを必要としている時に、近くにいてあげられないジレンマ。

 

お母さんの葛藤がすごく伝わってきた。

 

話を聞いてもらうことで、すごく気持ちが楽になった。

 

そして少しポジティブにもなれた。

 

でも、その後1時間してトイレに行くと、遂に恐れていた鮮血が始まっていた。

 

思いの外冷静に、

 

「GPに行っても特に何をすべきか指示してくれる気がしない・・・。

きっとまた【様子見】、と言われるだけだろう。

私はメディケアもないし、エコーも100%Bulk Bill(無料)でもないから、自分が必要と思うタイミングでエコーの予約取っちゃおう!」

 

と、金曜日に予約していたエコーをキャンセルして、出血していて緊急なので今日エコーしてもらえないか?と打診。

 

すると、エコーをする機関は意外とすんなり「じゃあ今日の4:30pmに!」と予約を取らせてくれた。

 

いつも予約する時は、最終予約は4時と言われるのに今回は4:30pmで取れた。

 

きっと4:30pm枠は、私の様な緊急の人が取れる枠なのだろう。

 

早速パートナーに連絡。

 

鮮血が始まってしまったから、4:30pmにエコーの予約をしたことを伝えると、すごく不安そうに、今から仕事を引き上げて帰ろうか?と言ってくれた。

 

大丈夫だよ、とだけ伝えて彼にはエコーに間に合うように家に帰ってきてもらい、一緒にシティーまで出ていくことに。

 

この間に軽いながらも始まった生理痛のような痛み。

 

赤ちゃんの成長に合わせて大きくなる子宮の痛みと明らかに違う。

 

この時点で悪い予感はしていた。

 

出血も徐々に増えていく・・・。

 

不安に苛まれながら着いたエコー機関で、GPからの紹介状を家に忘れてきたことに気づく!苦笑

 

「GPからの紹介状が無ければエコーすることはできません」

 

うわー出たー、オーストラリアの謎の制度!

 

出血が始まっていて、緊急の流産の可能性があってもエコーしてくれない・・・。

 

いや、忘れた自分が悪いんだけど、でもこういう時くらい臨機応変にしてくれないの?と絶望。

 

最終的にエコー機関がGPに直接連絡を取ってくれて、FAXで紹介状が届き無事にエコーできた。

 

こんな時の為に、紹介状は受け取った瞬間携帯で写真でスキャンしておこう、と心に誓った。

 

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遂に始まったエコー。

 

今回は前回と違うエコー師。

 

とても業務的で、とんとん拍子で進んでいく。

 

出血のことも痛みのことも聞かれることもなく、自分から説明しないと何の配慮もなく事が進んでいく。

 

経腹エコーから経腟エコーに切り替わるときも、下半身裸の私(しかも出血もある)に何もカバーするものも渡してくれず、

 

しまいにはドアを開けて(通路から丸見え!)、えっ!とギョっとしている私に、

 

「私はもう何百回と診てきているから気にしないわ」

 

と暴言。

 

いや、あなたの気持ちとかじゃなく、私のプライバシーは?!と配慮の無さに愕然!

 

今、思い返してもあり得ない対応だったな・・・。

 

「残念ながら、良いニュースを伝えることはできないわ。

8w6dの予定で、赤ちゃんのサイズは5wの状態。

そして心拍も止まっているわ。」

 

「前回よりも小さくなっている・・・。

前回のエコーの後、すぐに心拍停止してしまっていたんですかね?」

 

涙ながら質問。

 

「恐らくそうだと思われる」

 

早々とエコーは終わり、服を着て、

 

「この後はどうしたら良いか分かりますか?」

 

と聞くと、この最低なエコー師、

 

「私、その分野は興味がなかったから勉強してこなかったの。

GPに聞いて。分からないから。

とりあえず、診断書はUrgentにGPに届くようにするわ」

 

と。

 

私の悲しみと怒りはマックス!!!!!

 

そこは、「専門分野ではないから、GPからの指示を仰いで」で良くない?!?!?

 

たった今、流産と伝えられたカップルにそんな言葉投げかける?

 

とにかく信じられなかった。

 

次回はエコー機関を変えるか、GPがここしかダメと言ってもこのエコー師は拒否しようと思う。

 

待合室でTax Invoice(領収証)とMedical Certificate(診断書)を待っている間も、涙が止まらない私。

 

そんな私を見るのが辛いパートナー。

 

自分も辛いはずなのに、私の心配を先にしてくれて、本当に彼と一緒になって良かったとこの流産が再確認させてくれた。

 

レセプションは20分待っても対応なし。苦笑

 

電話が鳴ればそちらを優先で、私たちの書類を用意するのは後回し。

 

パートナーが痺れを切らして、

 

「電話を取るの一回やめて、目の前にいる僕たちの対応を先にしてくれない?

この状況で、可能な限り早くここから出たいんだよね」

 

と言ってくれた。

 

そこは白人男性が物を言うと、アジア人女性が言うより10000000倍物事が早く進むオーストラリア。苦笑

 

すぐに必要書類は発行され、エコー機関から出ることができた。

 

帰宅途中も強くなる痛み。

 

多くなる出血。

 

でも、不思議と心は流産を知る前より穏やかに・・・。

 

赤ちゃんに何が起こっているのか分からない不安がなくなって、ホッとしたのかもしれない。