体力が心配だからわたしも週に1回はお父さんと走ろうかな……

 

部活を辞めてしまった次女は

どうも体力の維持に不安を覚えているようなので

それはとてもいいアイディアだと思い

「いつでもついてきてもいいよ!」と言っていたのだが

昨日居間で勉強していた次女が昼過ぎになって

「あ〜、走りたい」と大きく伸びていたので

じゃあ行こうと誘った。

次女と走るのは実に次女が小学生以来だなあと思った。

 

2人で並走して走り始めたのだが

まもなく次女がペースを合わせづらそうにしているのがわかった。

つっかかるように走っているので少しペースを上げた

でもまだまだ上げたそうな雰囲気が伝わってくる。

しかし僕の方は自分では上限に近いペースだったので

それ以上あげることはできなかった。

 

「ついてきていいよ」なんて言った自分を思い出したら笑えた。

次女は僕なんかよりもよほどしっかりと体力があるじゃないか。

テンポは僕より遅いのにステップがバネのようにしなって

まるで水の上を跳ねるアメンボのように軽い。

まもなく次女に辻々で待っていてもらうこととなり

果たして次女の体力維持に貢献できたのか甚だ怪しいランとなった。

 

僕は心の底からそんな次女のことをとても嬉しく思った。

学力はもちろん体力も僕を遥かに超えて成長する次女に

僕としてはもうこれ以上望むものなど何もない。

次女はこの先どんな道に進もうと

ちゃんと生きていけるに違いないと心からそう思えた。

 

走る後ろ姿が家内とそっくりで

足の運び方から髪の揺れ方まで

よくここまで似るもんだなあと感心しながら必死に後ろを追いかけた。

 

さて、来週には担任との保護者面談が控える。

そろそろ先生の言うことにも具体性や厳しさが現れてくるのではと思う。

過去の先輩たちのデータに照らし合わせて次女の立ち位置はどうだろう。

目標が射程内にあればいいのだが……

知力、体力共に僕を超えていった次女にもう僕から望むことなど何もないのだが

次女の希望にはしっかり寄り添っていこうと思う。