『バール・マルゲリータに集う仲間たち
(gli amici del Bar Margherita)』
監督・脚本 プーピ・アヴァーティ(Pupi・Avati)
舞台は1954年のボローニャ。
個性的な常連が集う小さな街の小さなbar(バール)。
小さな小さな世界。
そして、それは彼らにとっては世界の全てだ。
この場所に集まり、笑って泣いて喧嘩して、
サッカーのラジオ中継に盛り上がって。
このbarでの日常には、
人生が濃縮されているように思う。
主人公タッデオは18歳のくせに
年齢不詳でとっちゃん坊や風な外見。
なんとなくいけ好かない雰囲気だ。
そして戦略的で策士的なくせに、清々しいくらい自己中心的。
もう笑うしかないようなキャラ
しかし、最後のシーンではタッデオが
バール・マルゲリータに集う常連達を心から愛していることが
よく伝わってきて暖かい気持ちにさせられた。
よりリアルに現実と折り合いをつけて生きていく
登場人物を見ていると、
タッディオ同様、この常連達が格好良く見えくる。
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小さな笑いが沢山盛り込まれているのも、
魅力のひとつ。
もう、みんなムチャクチャ。
本人たちは真剣そのものなんだけど、
その真剣さがハチャメチャ度を倍増させる。

間も絶妙だったし、
イタリアンコメディの真髄を見たような気分になれた。
1950年代のイタリアの様子を
垣間見ることが出来たのも嬉しい一面だ。
ボローニャのポルティチ(柱廊)も、
見ているだけでイタリア気分が味わえるので
気分がワクワクする。

この作品を見ていると、
プーピ監督のボローニャへの愛情を半端なく感じる。
プロフィールを見てみると、
やはりボローニャ出身だった。
さりげないシーンに深い愛情が詰め込まれていた。
もし女性が、自分のために
こんな作品を撮られたらイチコロだろう。![]()
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最後は自分もタッデオの目線で
バール・マルゲリータの常連達に
憧れの眼差しを向けていることに気がついた。
なぜなら、彼らは完璧ではないけれど、
今の時代には居なくなってしまった
「格好悪くも格好いい大人の男達」だからだ。
私もバール・マルゲリータに行って、
濃い~イタリアを味わってみたいわ
イタリア映画祭 2010