ももんがー。 par 灰猫
やっぽ。ご無沙汰でしたな。
さて、「暗闇坂むささび変化」、通称「ももんが」について貴君は「なにかしらの卑猥さを感じてしまう」ということだけれども、小生は特にそういった印象は抱かないです。まあ、松本隆の詞については全般的に云えることだけれども、書かれた言葉が何かの隠喩であるということはあまり重要ではないと思います。むしろ、歌詞によって描き出されている「世界観」が重要なのであって、「ももんが」の場合、当時流行っていた「都市伝説」的な要素と相俟った「暗闇坂」の雰囲気が松本独特の節回しで描き出されているという点が評価できるのではないか、と。もしも彼が何らかの性的な印象を持たせるような詞を書くとすれば、それはもっとわかりやすい形で表れるように思います。ちなみに、細野の地元は、より正確に云うと、麻布ではなく白金です。近いけれどもね。
そして、レニングラード・カウボーイズ についての調査、ありがと。小生としては、今回の調査で彼らのCDが本国においてもなかなか入手しにくいという状況がわかっただけでも大変な収穫です。また、貴君が、ロシアにおいてもレニングラード・カウボーイズの「知名度が特別高いとは思えません」という指摘は、おそらく、ごもっともなことだと思います。なぜか。それは、彼らが「賞味期限切れ」だからという理由からだと推測されます。
レニングラード・カウボーイズが正式にメジャー・デビューしたのが93年発売の『俺たちゃブルックリン生まれ』<We cum from Brooklyn>で、同年ヘルシンキで行なわれたロック・フェス「トータル・バラライカ・ショー」に出演したことが全盛であったように思います。このとき160名にも及ぶ現役軍人のコーラス部隊を従えたパフォーマンスはほとんど伝説的でさえあり、7万人の聴衆が酔いしれたこともうなずけます。もちろん、これに先立ってアキ・カウリスマキ監督の『レニングラード・カウボーイズ ゴー・アメリカ』(89年、フィンランド=スウェーデン)によって注目を浴びたことが彼らのブレイクに繋がったことは云うまでもないでしょう。さらには、その続編である『『レニングラード・カウボーイズ モーゼに会う』(94年、フィンランド)が公開された年にはその前年に引き続くロック・フェス「ノキア・バラライカ・ショー」にも出演し、94年の「MTVアワード」も獲得しています。しかし、90年代前半が彼らにとってピークであることは否めず、96年には初のオリジナル・アルバム『レニングラード・カウボーイズ宇宙に行く』<Leningrad Cowboys go space>を発表したものの、どうにも、パっ、としていないようです。
ともあれ、こちらは『俺たちゃブルックリン生まれ』、『ハッピー・トゥゲザー』、『トータル・バラライカ・ショー』、『レニングラード・カウボーイズ宇宙に行く』、そして今年発売された『ゾンビ・パラダイス』を入手することに成功しています。ありうべきことか、最新作は全曲ハード・コア調で、デヴィッド・ボウイの「スター・マン」などをカヴァーしています。阿呆です。まあ、ぼちぼち蒐集は進んでいるので、順調と云えば順調です。ただ、ヨーロッパではイギー・ポップの「1917」をカヴァーしているシングル盤が発売されているようなので気になって仕方がないです。あーうー。
彼らは今でもライヴを行なっているようなので、現役であることは間違いないようだけれども、今となっては話題性も薄れているし、今後は特に注目されないかも知れないね。まあ当分の間、小生は彼らについての研究をするつもりです。
ところで、練習しているモノについては、うまい具合に消化できるようになったらばイカしたかたちで報告します。猥褻なことではないのが残念だけれども、まあ、お楽しみに。
それでは、夏のヴァカンスをご堪能ください。
おまけ:「トータル・バラライカ・ショー」の様子<http://www.youtube.com/watch?v=cnlbEpyK3nE >