祈る時はいつもひとり〈上〉/白川 道
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祈る時はいつもひとり〈下〉/白川 道
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白川さんの長編というと、だいたい、いつも同じなのかなはてなマーク白川さんを全部読んだわけではないので、言い切れませんが、今まで読んだ感じからいくと、パターンが同じです。


ただ、白川さんは、読者を引き込むのがとてもうまいので、ストーリーの面白さを追って、ぐんぐん読めます。だから、上下巻あっても、全然、長かった気がしなかったです。


舞台は、1995年です。それよりも、5年前、リサーチ会社を経営していた茂木彬は、伝説の仕手株「風」の仕掛人、尾形和宏のもとで大学時代からの親友、瀬口良則と共に働いていた。それがある日突然、伝説の「風」の仕掛け人、尾形が謎の事故死をとげる。その後、10億ほどのお金を持ったまま、瀬口が茂木に何も言わず、失踪。茂木は、瀬口を必死に捜したが、みつけることはできず、失意のまま、自堕落な生活をするようになっていた。そして、尾形の5回目の命日が過ぎた日、瀬口の妹の純子が茂木を訪ねてくる。それと同じくして、「風」の復活が噂されるようになり、瀬口がもっていってしまったお金の顧客の暴力団が茂木の周りにちらつきだした。茂木は、純子のためにも、もう一度、瀬口を捜し出そうと心に決めた。しかし、それは、恐るべき真相、香港の黒社会をも巻き込むものだったのだ。


ハードボイルド、そして、恋愛小説っていう感じで、とにかく、ぐんぐん読めます。


白川さん、悲しい結末がお好きなのかもしれませんが、何か、最後は、ちょっとえっはてなマークて思いました。なぜ、他の男性の名前が出てきたのか、それは、しなくて良かったじゃないですかね。


白川さんには、若かりし頃の恋愛が、いつまでも心に残っているのかもしれません。