- 心の野球―超効率的努力のススメ/桑田 真澄
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この本は、野球好きのうーたんさんにお薦めして頂きました。一ちゃんが野球をやっているので、私のためにもすごく良い本となりましたよ。
桑田さんの本を読みながら、大昔のことを思い出しました。
私が大学生だったときに、ホテルの宴会係のアルバイトをしていたことがありました。ある日、そのホテルで巨人軍の朝食会があるという噂がバイト仲間の話題になりました。
「社員だけで給仕やるのかな。」
「入りたいよね。」
私は、野球に興味がありませんでしたが、何か面白そうっと思い、仲良しのマネージャーに入れてもらうように頼みました。
そして、その朝、私は、巨人軍朝食会のジュースコーナーに立っていました。
基本、バイキング形式でしたが、持ってきてっと言われれば、運ぶという形を取っていました。
選手を見ても、誰だかちっともわかりません。
そのうち、一人の男性が私の方を見ながら、真っ直ぐ歩いてきました。私がニコニコしていたせいか、その方もニコニコとても機嫌の良い様子で、
「これ、なあに」
っとジュースを一つ、指されました。何ともかわいらしい声と言い方で、そう、子供のようなね、へえ、こんなかわいい感じの人も、野球やってるんだあ、みたいなね。
「りんごジュースです」
っと私は、手にとって、その方に渡しました。
「ありがとう」
っとニコニコして、頭まで下げて、その方は席に戻られました。
そしたら、ちょっと離れた隣にいたバイト仲間がちゅちゅっと寄ってきて、
「ちょっとおー、いなさ、何笑いあってるのよ。あれ、桑田だよ。やだー、私がここにいれば良かったあ。」
そうか、あれが桑田だったんだ。名前くらいは、いくら私でも知っていました。それから、ちょくちょく、テレビを見ましたよ。あっ本当だ、あの人だ。って。。。かわいいとは、失礼でした。年下でもないのに。。。
でも、私の中の桑田さんの印象は、女性的というか、おっとり優しい感じです。そんな桑田さんの書かれた本は、ある部分、私のイメージ通りでもあり、全然違って、男らしい方だったんだなあっという驚きでもあります。
そして、やっぱり、一流のスポーツ選手は、素晴らしいなって思うことばかりでした。
桑田さんは、ＰＬ学園の影響でしょうか。しっかりとした宗教的道徳観念をお持ちです。これは、ものすごく共感のできる素晴らしいことなんですね。
努力には、表の努力と裏の努力があって、表の努力とは、技術、体力をつける練習のことで裏の努力とは、人の見えないところで善い行いをするということ、例えばトイレ掃除だったり、草むしりだったり、ゴミが落ちてれば拾うことだったり、玄関先で靴が乱れていたら揃えたり、挨拶や返事。その表と裏の努力が両立できてこそ、「努力は報われる」という。
”徳を積む”というそんな観念が桑田さんの中にあって、ああ、そうですよねっと頷いてしまうのでした。この本は、とてもいい本だと思います。お勧めです。