竜が最後に帰る場所/恒川 光太郎
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久しぶりにブログを更新しようとすると、何というか、戸惑うものがあります。心が離れるというか、執着がなくなるのかもしれませんね。。。


だってね、今日は本の紹介をしようと思っているのに、この本、もう返してしまって、今、手元にないのですもの。うーん、詳細は忘れたかも・・・。


5編からなる短編小説です。1編目は、何か、んはてなマークみたいな、いい感じのホラーに繋がるのかと思ったら、途中で終わった感じで、何となく、しっくりきませんでした。


2編目は、ある日、母の連れてきた男が母につきまとい、母と僕に暴力を振るい出して、ついに、母を殺してしまう。その男は、死刑にならずに、出所してきた。僕の考えた、最高の復讐は・・・。


3編目は、恒川ワールドでした。恒川さん、お得意の不思議ホラー。冬の夜に錫杖の音が聞こえたら、外へ出てはいけないと、小さな頃に母に教わっていたけれど、大人になった僕は、好奇心から、外へ出て、夜行様についていってしまう。街から街へ歩いて、自分の家に着いた時、そこは、新しい自分の環境が待っていた。


4編目が、私は、一番、印象に残りました。普通にあるものが、実は、本物ではなくて、偽装集合体だったりすることがある。例えば、赤いポストの偽装集合体が実は、テントウムシの集合だったり、そんな偽装集合体を見破る能力を持ったアサノに宏は出会った。偽装集合体が解けて、何羽ものオウムになったオウムたちは、旅発っていく。


5編目は、この本の題名に繋がるお話で、竜の生まれてからの成長のしかたで、とても面白い。


恒川さん、短編を本当に上手に読ませる方です。この怖すぎないホラーというか、ファンタジーというか、不思議世界がすきな人は、はまってしまうでしょうね。