隣の奥様と話してたんです。
私たちって幸せよね~って。家族の誰かが病気だったり、どこかの誰かとの争い事があるっといった問題が特になく、皆、元気に普通に暮らしていられる。
そりゃあ、些細な不満はありますよ。相変わらず一ちゃんの部屋が汚いとか、一ちゃんが勉強せずにいつのまにか遊びにいっちゃってるとか、一ちゃんの通信簿がイマイチだったとか・・・・、あっ、全部一ちゃんだ。
「本当よね~。主人にもしものことがあったら、この幸せは一気になくなってしまうものね。私なんか、働いてないから、もしもの時はどうするんだろう。3人も子どもがいるから、パートじゃあ、追いつかないよね。夜の仕事は、お金は良くても、夜ほったらかしっていうのはねえ。うーん、子供3人と私の4人を引き取ってくれる人を探すかあ・・・。」
「ちょっと、いなささん。」
「あっ、いやあね。冗談よ。」
「そうじゃなくて、いきなり仕事探すことを考えるって。」
「えっ、遺族年金で暮らせってこと。」
「・・・・・。いなささん、ご主人のことを愛してないの?。普通、主人にもしものことがあったら、悲しいとか、涙が止まらないとか、そっちでしょう。」
いやいやいやいや、それ飛ばしただけだし。そんな信じられないって目で見ないで。あのあの、私も一応人間の心を持ってますから。
この人、主人にもしものことがあって、私が泣いていても、後ろから、
「いなささん、うそ泣きでしょう?」
って、ささやきそうだなあ。
でも、考えてみるとですね、子供にもしものことがあったら、私は悲しみというより、怒り狂うでしょうね。誰かのせいにせずにはいられないみたいな。うん、そんな気がする。
私の父母だったら、悲しくて悲しくて、お先真っ暗みたいな、何も考えられなくなるという気がします。考えるだけで涙出そう。
そうですね。確かにおかしい。
主人にもしものことがあったらって思った途端、職安に駆け込んでいる自分を想像してしまうのは、・・・・・・。
うーん、大切な人だとは思ってるんですけれど、愛が少し欠如しているかもしれません。
今夜から、
「愛してる」
を言い続けてみましょうか。