西川選手が受けたイエローカードについて,本人のブログでの書き込みが問題となっています.

【日刊スポーツ】北京五輪代表GK西川周作(大分)が、自身のブログで前代未聞の「問題発言」をした。20日の磐田戦後に、試合でのイエローカードについて「わざともらった」と書き込み。直後に当該個所は削除され、本人も21日には「本意ではない」と否定したが、22日からの最終合宿を控えた代表の中心選手だけに、軽率すぎる行動は五輪本番の成績にも影響しかねない。
 西川のブログがアップされたのは、劇的勝利を収めた直後だった。「イエローカードは、わざともらいました!!」と、顔文字付きで喜びを表現した。累積警告3枚で、これが4枚目。1試合出場停止だが、五輪代表で出られないから問題はない。「代表に行っている間にたまったカードはすべて消化されるので、ご安心ください」と、自らの「頭脳的プレー」を明かした。
 確かに累積警告消化のために意図的に警告を受けることは皆無ではない。非紳士的な行為だが、意図的かどうかは不透明な部分もある。ただし、自分で認めるのは論外。関係者が気づいて約20分後に削除。クラブ側はこの日、西川から事情を聴取。厳重注意とブログの無期限停止処分、さらに全選手に責任ある行動をとるように通達し、Jリーグには電話で報告した。
 西川自身も猛省した。クラブとの話し合いの後「自然とボールをたたきつけていました」と故意でないことを強調。問題の記述について「劇的な勝利に舞い上がり、喜びのあまり軽率な表現をしてしまった」と説明した。ブログを始めて1カ月余り、社会への影響を考えない軽はずみな行為をした西川はこの日、ブログに謝罪文を掲載した。
 
nishikawa
個人のブログを持つ選手は増えたが、クラブ側がコントロールしきれていないのも事実だ。特にフェアプレーを重視してきたJリーグだけに、羽生事務局長は「大分には報告書を出すように言った。クラブと、必要があれば本人からも事情聴取して対応を決めたい」と話した。裁定委員会が開かれる可能性もあるが、本人が猛省しているために重い処分はなさそうだ。
 22日からの五輪代表合宿に参加する西川は「信頼を取り戻すために、今まで以上の自覚と責任を持ってプレーしていきます」と神妙な面持ちで言った。自ら引き起こした騒動は、ピッチで払拭(ふっしょく)するしかない。軽率なプレーが黒星に直結するのがGK。40年ぶり五輪メダル獲得へ、もう軽率な行為は許されない。