ご覧いただきありがとうございます。
🔰アニマルコミュニケーター/ヒーラー見習い🔰
iNARI(イナリ)と申します。
語りだしたら止まらない、ニャンコ先生のお話。
最終回です!
前回までは こちら↓
網膜剥離を予知した頃には、かなりヨボヨボになっていました。
それもその筈です。
出会った頃には自我の無かった私が、二十歳目前。
その時点で子育てしてたから、人間なら90歳を越えている位でしょう。
ご長寿として拝まれるやつー!
現に拝まれはしなかったけど、腰を痛めてかかりつけに受診したとき、先生から
「この子まだ生きてたの!?」
というコメントを頂きました。
気持ちは分かるけど…失礼だろっ!(笑)
そこから定期的に受診するようになり、暫くして…まさかの認知症を発症します。
元々犬、特に和犬に多いとは聞いていました。
が、まさか猫が、我がバーちゃんがなるとは夢にも思わず…。
そこからの1年程は、本当に大変でした
昼夜逆転、徘徊、大声で鳴く、偏食…どれも今まで経験したことが無くて、ただ振り回される日々。
主食はパックに入ったベビーホタテ(新鮮なやつ限定)、日中は泥のように眠り、夜中は二時間おきにウロウロからの大声で鳴く。
流石に家族全員可笑しくなりそうで、母なぞは「だらしないよアンタ!」と謎な事を叫んでました
今思うと、まるで介護を疑似体験したような感じがします。
勿論人間のそれとはまるで重さが違うので、比べるのも変な話ですが…。
「もしバーちゃんが人間だったら、これもう介護だよね?」と家族で言い合ったものでした。
私達も大変だったし、彼女も辛かったと思います。
毛布にくるんで病院に通う道中、私を見つめて力なく鳴いていた姿。
まるで『もう十分よ』と訴えているようで、ただ申し訳なかった。
「ごめんね、もう少しだげ頑張って」
今思えば、残酷なエゴだったのかも知れません。
そんな生活が一年程続いて、もう立ち上がる事も出来なくなった、年の始め。
静かに旅立っていきました。
正に、姉の国家試験の真っ最中。
亡くなる前日に、姉から電話がありまして。
「初日ダメだった~もう無理だ~」という泣き言をヘイヘイ聞き流していました。
すると、眠っていた彼女がふいに起きて、立ち上がったんです。
ヨロヨロしながら、姉を探すようにさ迷って…。
ただ驚いて、呆然と見ていたんですが、慌てて
「ちょっと!バーちゃんが心配してるから!」
「ちゃんとやってよね!!」
と叫びました。
姉も状況は分かっていたので、
「ごめんねバーちゃん…やるだけやるよ…」
とグシャグシャ泣きながら約束していました。
それを聞いて納得したのか、結果を待たずに離れていったバーちゃん。
結局合格したので、あの時点で『もう大丈夫』と分かったのかもなーと思います。
振り替えると、ミルクをあげてから始まり、国家試験の最中で終わった。
彼女にとって、姉は父とは別の意味で特別だったのかも知れません。
大きな病気もせず、ひたすらに食べ続けて、直前には大好きなマグロをかっ込んでいきました。
逞しく、誇り高く、そして義理堅い。
生涯を掛けて、我が家の守護神を務めてくれました。
改めてすごい子だったと、ただひたすらに感謝です。
今年のお盆は、マグロとミルクを供えてみようかな…