〇きっかけ

 GABANの工場見学では工場長からスパイスについて詳しい話をきくことができる。その他、見学の際に生じた些細な疑問も工場長がお答えしてくださったので、以下にまとめていく。

 

Q:スパイスにはどんなはたらきがありますか?

A:スパイスには4つのはたらきがあるとされています。スパイスの中には4つのはたらきの複数をかねそなえているものもあります。

 

・香り付け

 料理の風味をよくして、さらにおいしくする。

 

・味付け

 辛味や甘味、苦味などをつけ、アクセントにする。

 

・色付け

 料理の見た目を鮮やかにして食欲をそそる。

 

・臭み消し

 肉や魚のくさみをやわらげ、食べやすくする。

 

 スパイスがこれらのはたらきを担うことで、おいしいと感じやすくなり、塩分や糖分の摂取量を減らすことにもつながっています。

 

 また、スパイスの中には漢方薬として使われているものもあります。なので、スパイスによって何らかの健康効果がもたらされると考える人もいますね。

 

Q:GABANさんのスパイスって中身が見えない缶で他と違うのはなぜですか?

A:スパイスが日に当たって劣化することを防ぐためです。

 

Q:スパイスディスプレイにお店で売ってないものがありました。

A:関東工場では一般に売っていない企業向けのスパイスも作っています。ディズニーランドのポップコーン用のスパイスなんかも作っていますよ。

 

Q:ブラックペッパーとホワイトペッパーはどう違うのでしょう?

A:ホワイトペッパーはブラックペッパーの外皮を向いたものになります。外皮を向くためにはしばらくの間水に浸して発酵させる必要があるんです。なので、発酵したような独特な風味を合わせもつようになります。

 

Q:工場でスパイスを機械で選別しているのを見ました。B品のスパイスは廃棄されるのですか?

A:選別にかけたスパイスでかけのないきれいなものはホールスパイスとして商品になります。かけのあるものは粉末化して商品にします。汚れがひどくて商品化できないものは廃棄されます。しかし、廃棄するのももったいないので、一部は日本香道さんにひきとってもらって、お香の原料にしてもらっています。

 

Q:工場では機械ではなく、手作業の人もみかけました。

A:スパイスは種類によって形が様々で全部を機械化することが難しいんです。なので、小ロットのものは手作業で袋詰めなどを行っています。

 

Q:工場長もスパイスをたくさん食べているから、そんなに元気でお若いのでしょうか!?

A:えー、それはどうでしょうかね?(笑)でも、スパイスは本当に好きなので、普段のお料理にもたくさんとりいれていますね。焼いた野菜にスパイスをかけて食べるのが好きです。

 

Q:お料理に使いたいと思って買っても、余らせてしまいます。

A:余ったスパイスでサルシッチャを作るのがオススメです!サルシッチャとは簡単に言うとソーセージのようなお料理です。本格的に作らずとも、あいびき肉に余ったスパイスを混ぜて焼いて食べるだけでもおいしいですよ。

 

 工場長、たくさんの質問にお答えいただき、ありがとうございました。

 

○ふりかえり

 質問の後、スパイスディスプレイのホワイトペッパーの匂いを嗅いでみると、確かに発酵したにおいがした。ちょっととっつきづらいプールのような香りだが、お香の時と同様、量や組み合わせによって、いいはたらきを持つようになるのだろう。

 また、ロスになってしまうスパイスの原料がお香の原料としてリサイクルする工場のサステナアクションを知ることもできた。スパイスとお香の香りの世界が学びによってつながっていることを感じ、学習への深まりと充実感を実感した。

余ったスパイスでサルシッチャ作ってみたい!