○きっかけ

 私は以前からずっとラナンキュラスが好きなのだが、何故か尻込みしてしまって買ったことがなかった。これを機に球根から愛情たっぷりに育ててみたいと考えた。

 

○ラナンキュラスとは

 バラのような大輪の花が特徴であるが、意外にも球根植物である。そのため、3月から5月にかけて花が咲くと、暑い夏は休眠に入る。原産は中近東からヨーロッパ南東部といった地中海性気候の地域である。キンポウゲ科の植物なので、アネモネやクリスマスローズ、クレマチスと遠い親戚らしい。

 

○栽培環境

 日当たりのいい場所を好む。土は赤玉土7:腐葉土3を使用する。寒さには弱いものの、ある程度の寒さに当てないと花芽がつかない。霜や北風に当たらないよう注意しながら、寒気にも慣らすようにする。

 乾燥にはやや強いので、水やりは控えめにして完全に乾いてからたっぷりと水やりをする。反対に加湿には弱く、球根が腐ってしまうので注意する。

 花が終わったら球根は掘り上げ、よく乾燥させて保存しておく。気温が20℃以下になる晩秋にまた芽出しの作業をするようにする。

 

○球根の吸水

 ラナンキュラスの球根をそのまま土に埋めてしまうと、加湿によって腐ってしまう。よって、以下の方法で吸水作業を行う。

・湿らせたキッチンペーパーで球根をくるみ、タッパー等の容器に入れて冷蔵庫で管理する。

・キッチンペーパーは毎日取り換え、常にほどよく湿っている状態を保つ。

・2,3日すると球根が膨らんでくる。

・10日~2週間ほど経つと、白い根のようなものがはえてくる。場合によっては緑の芽が見えることもなる。この状態になってから土に植えると失敗が少ない。

 

○球根の植えつけ

 吸水処理をした球根を鉢に植えつける。上下をよく確認して鉢の上の方に球根を置き、土は薄くかけるようにする。頭が少し見えるくらいがちょうどよい。上手くいけば一週間ほどで芽が出てくる。

 

○ふりかえり

 丁寧に処理をしたつもりだったが、球根を霜に当てまいとビニール温室で管理をしたため、結果半分の球根は腐ってしまった。軒下での管理や、日中に寒気にあて、夜間に取り込む管理方法の方がよかった。

 結果的には2株作れそうなので、これからの成長と開花が楽しみ。