今日の宮迫さんと田村さんの記者会見をみて、この2人が「何を目的として」記者会見を開いたのか考えてみた。

この2人は、会見でも再三述べているとおり、自分たちが「嘘をついたこと」を世間に謝罪したいとの体裁をとっている。つまり、世間への謝罪がこの記者会見の目的であるということである。

しかし、果たしてそうか。

 

この2人の言葉の端々には会社の対応に対する不満がみられ、記者の質問もその点に関することが多かったように思う。

しかし、本当に「反社会的勢力の会合に出席したこと」や「当初、嘘をついたこと」を謝罪したいのなら、「会社が記者会見を開かせてくれなかった」とか「会社から、テレビ局が吉本の株主だから・・・との発言があった」など述べる必要はない。

たとえ、真実、そのようなは発言があったとしても、本当に「世間に謝罪したい」と思い、それが唯一の目的だったとするなら、そのような事実を記者会見の場で述べる必要はなく、全力でひたすら頭を下げることになるだろうからである。

なので、私は、メインの目的ではないにせよ(あるいは、メインの目的だったのかもしれないが)、「会社の対応が不当である」という事実を世間に訴えるという「目的」もあったのではないだろうか、と考える。

 

そして、この2人に、以上のような目的があったと仮定すると、この記者会見はまさに「大成功」と言える。

現時点では、世間の空気は、「宮迫さんと田村さんは誠実にすべてを話している」、「吉本こそブラックだ」、「吉本は記者会見を開くべき」となっているからである。

2人にとってタイミングもよかった。

つい最近、「ジャニーズ事務所が元SMAP出演に圧力か。公正取引委員会が注意」という記事が出ていたからである。

この出来事は、「タレントは大手芸能事務所との関係において弱者という立場にある」とか、「大手事務所は、組織防衛のためにタレントをつぶすようなことを平気でする」という印象を与える。

そして、いままさに、世間の空気は、先ほど述べた「宮迫さん田村さん擁護」となっている。

 

もしかしたら、かかる世間の空気は、結果としてそうなっただけであり、宮迫さんらにそのような「目的」などみじんもなかったということもありうる。

けっきょく、そのような目的があったか否かは、宮迫さん、田村さんの頭の中を覗いてみないとわからないことである。

しかし、先ほど述べた「宮迫さん田村さん擁護」という世間の空気は、間違いなくある。

この「世間の空気」から逆算して考えると、この記者会見の真の目的は、やはり、「会社の対応が不当である」という事実を世間に訴える」というものだったかもしれない。

 

いずれにしても、この記者会見により、先ほど述べたような「世間の空気」が醸成された以上、吉本興業は少々苦しい立場に立たされることになった。

この「世間の空気」をひっくり返してチャラにできれば、同社のリスク対応はとても秀逸と評価してよい。

果たしてそのようなことが可能であろうか。

 

今後の同社の対応を興味深く見ていきたいと思う。