空へのあこがれ

 

フライトトレーニング グランドスクール

 

飛行機の運転をしようと思うと、飛行機とその運行に関係する全ての知識を身につけている必要がある。

 

 

飛行機の運行には、そのどの一つが掛けても、事故→即、死んでしまうか、墜落によって周囲に迷惑をかける可能性があるからだ。

 

 

飛行機の運行には、大きく分けて次のような知識が求められる。

 

1.飛行の原理:(固定翼機だと)翼の動作原理(どうして浮くのか)及び飛行機全体の構造、さらに、空中で作用する力についての知識

   翼により浮力を得ようとすると、その翼を風に対して適正な角度に保つ必要があり、そのため、水平尾翼、飛行機重心などの知識が付随して必要となる

 

2.推力を得るための内燃機関(エンジン)の理解

  エンジンの構造・動作、動作の限界と通常の動作のメンテナンスをどうやって管理するかについての知識全般(プロペラについても含む)

 

3.航空医学

  高度が上がると気圧が下がり、空気(そこに含まれる酸素)が薄くなる

     その時の生理現象を理解し、酸欠(ハイポキシア)の理解、どうやって避けるのか?についての知識等

  雲中などで視界が遮られたときなどに生じやすい、錯覚・錯視・空間識失調などについての知識などについての知識

 

4.航空気象

  地上から飛行機を運用する高高度までの気象現象の理解.

      気流、空気の動き、温度によっての空気の物理現象の理解、雲の種類、性質、それに関する気流の変化の理解。雷、着氷、露点などの知識.

  標高が高い空港で何が起きるかの理解と、その補正の計算ができるかどうか?の知識

 

5.航空法

  航空機運行についての規則・約束事、国際ルール、空港についての規則(設置基準、運用、運行に関すること等々)、航空交通管制に関する事項、航空に関する無線通信に関する事項等.

      米国では、FAR(Federal aviation rule)連邦航空法がある.それに関する知識を理解しているか?

  FARは、抄録でも厚さ8㎝ほどある凄い分厚い法律.

 (自家用機の運航に関係しているのは、そのうち1/3程)

 

など.

 

 

日本では、これらの知識以外に、航空に関する無線機を扱うための通信士の資格

1.航空無線通信士(航空の無線通信全般を取り扱える)

2.航空特殊無線技士(国内飛行に限る)

3.第一級か第二級総合無線通信士

の何れかの資格.

 

米国でも、40年位前までは、FCC(米国通信監理局)の航空に関する無線通信士の資格が必要だった.

しかし、40年ほど前から、飛行機の運行に無線機は必須という理解で、パイロットの技能証明資格の中に、飛行機に関する無線機の取り扱いも含める事になり、パイロット用の無線免許は不要となった.

 

飛行機の運行に関する技能証明を得るためには、上に書いた5項目の知識を勉強し、JCABの国家試験、(米国だと)FAAの筆記試験(CBT試験)をパスしなければならない。

 

JCABの国家試験に関しては、取り立てて受験資格・制限はない.

(ただし、グライダーは14歳以上、飛行機は17歳以上でなければ、技能証明を得ることができない)

 

FAAのCBT試験を受験するためには、予めCFIによる「その人は十分な知識があるという証明書」がなければ受験そのものができない.

 

※CFI(Cirtified flight Instructor)は、自分がサインした受験生の合格率がその人の評価に反映されるので、合格しそうにない人には証明書を書かない。

 

 

飛行機の技能証明を取得するには、実技の技能以外に、こういう基礎知識が求められる。