日付け変わった(うたた寝つけたまま あるんです)でupを。。
私が 交通事故に関心を持ったキッカケ 暴走車による 【池袋交通事故】です。
ネットニュース 速報!!死亡 重軽傷の大事故の放送でした。
(交通事故での死亡が一日8人もいる……⁇)
池袋暴走事故 遺族の松永です。
豊島区主催の池袋暴走事故 慰霊碑除幕式へ参加してまいりました。
まず、募金をお寄せいただいた皆様に対し、心より感謝を申し上げます。皆様のお気持ちが形になり、今までの交通事故被害者の追悼と、事故のない未来へ向けての礎となると思います。
豊島区は事故後、高齢ドライバーの方々に対し、安全運転支援装置購入に対する補助金を設立したり、積極的かつ具体的な事故対策を講じてくださいました。その上で、このような碑を建ててくださいました。
私の想いは、全てスピーチでお話させていただきました。
以下はスピーチの動画です。音が少し小さいので、動画の下に原文も載せます。
以下スピーチ原文
ただ今ご紹介に預かりました、池袋暴走事故 遺族の松永拓也です。
この度は新型コロナウイルス感染拡大の最中、感染防止対策を講じて、この式を執り行ってくださった豊島区関係者の皆様と、全国の皆様の暖かなお気持ちに対し心から感謝申し上げます。
2019年4月19日。12時23分ごろ。
娘の大好きだった公園で遊んだあとの、いつもの帰り道。
この場所で、最愛の妻と娘は交通事故によって命を奪われました。
その日からお通夜の日まで、5日間の猶予がありました。沢山二人に語りかけました。どれだけ愛しているかということ。二人に出会えたことや、共に生きられたことに感謝しているということ。返事が聞こえない部屋の中で、亡くなった命は決して戻らないという現実を突きつけられました。
しかし、それと同時にこうも思いました。「二人の命は戻らないけれど、これからの私の行動によって、交通事故が1件でも防げるかもしれない。今生きている誰かの命は守れるかもしれない。それが、二人の命を無駄にしないということなのではないか」と。
そして、その想いが最初の記者会見に繋がりました。この想いはその時から今もずっと変わっていません。この1年間、関東交通犯罪遺族の会の一員として国への働きかけを行ったり、ブログやSNSを使っての発信をしたりなど、事故撲滅の活動をしてきたのは、その想いが根底にあるからです。
残念なことですが、戦後約94万人の方が交通事故で亡くなりました。死亡だけでなく、障害などを含めると計り知れない数の人々が苦しんだことでしょう。
交通戦争と呼ばれた年間1万人以上が亡くなっていた時代を経て、今でも年間約3200人の方が亡くなっています。数字で聞くと実感が湧きにくいですが、この数字の1つ1つは、かけがえのない尊い命です。
この慰霊碑のコンセプトは、「妻と娘を始めとした、これまでの交通事故で亡くなられた方々を追悼するとともに、交通事故を根絶して安心安全な社会を目指す」という願いを込めたものです。
そのような願いを込めた慰霊碑にしたいという申し出を、豊島区は快く受け入れてくださいました。交通事故根絶を目指すのだという決意を持ってくださっているのだと、強く感じました。
そして、全国の皆様から1140万9496円もの慰霊碑設立のための募金をお寄せいただきました。皆様の暖かなお気持ちに対し、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
妻と娘を含め、これまでの犠牲者全員が、日常の中で事故に巻き込まれるとは思ってもいなかったでしょう。しかし、一瞬の事故で人生が狂ってしまった方が沢山います。
誰しもが被害者にも、そして加害者にもなり得ること。それが交通事故です。果たして、「事故だからしかたない」で片付けていいことなのでしょうか。私はどうしてもそう思えません。
私は、この辛さを知っているからこそ、もう同じ思いをする人が出ないでほしい。だからこそ、今後も国への働きかけや、啓蒙活動を続けていきたいと思っております。
この慰霊碑が設置された場所は、もともとベンチがありました。事故後一ヶ月間、ほぼ毎日そのベンチに座って、自分はどうやって生きていけばいいのか。どうすれば事故を減らせるのかを自問自答しました。そして今日から、偶然にもその場所に慰霊碑が立ちます。
この慰霊碑を見た方々が、安心安全で、交通事故のない優しい社会にするのだという思いを持ってくださる。そんな場所になることを願い、私の挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
原稿以上です。
また、私の所属する関東交通犯罪遺族の会(通称:あいの会)の代表である小沢樹里さんのスピーチ内容です。
https://ameblo.jp/kozaru5/entry-12610289253.html?frm_src=thumb_module
写真ギャラリー
碑文①
碑文②
英文碑文
東京新聞
日経新聞
読売新聞
朝日新聞
毎日新聞
【以下は私のSNSです。】
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1周忌で公開したyoutube動画:https://youtu.be/wlu0K3TSpbo
TBSが作った今までの報道まとめ:https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/ikebukuro/
Yahoo!ニュース個人で交通事故の記事を執筆すると、読者の方からさまざまなメッセージが寄せられます。
少し前になりますが、2月28日に届いたメールは、私にとって特に印象深いものでした。
「はじめまして。 2月5日の記事を読ませて頂きました。あの事故で亡くなった子は私の息子です。こんな事故はあってはいけないと強く思っています。今はまだ落ち着かず、ちゃんと考える事が出来ませんが、いつか歩車分離信号が増えるように私も力になりたいと思っています」
差出人は、東京都の大久保祐三さん。
2020年2月4日、次男の海璃くん(8)を、突然の交通事故(下記の記事参照)で亡くしたお父さんです。
『8歳男児はねられ死亡 登校中、運転の52歳男逮捕―警視庁』(時事通信/2020.2.4)
海璃くんは小学校に登校する途中、青信号で横断歩道を渡っていました。そこへ、同じく青信号で左折してきたワゴン車が突っ込み、海璃くんをはねたのです。
海璃くんは、即死だったそうです。
私は2月4日の朝、テレビのニュースで偶然この事故を知りました。
『青信号を守って横断歩道を渡っていた子どもが、またしても大人の無謀な運転によって命を奪われてしまった。あと少しで学校に到着していたはずなのに……』
そのことが無性に悔しく、翌5日に以下の記事を発信していたのでした。
『左折巻き込みで小学生死亡 通学時間帯にクルマが「赤」となる分離信号の導入を!』
■マスク着用で被告人の顔すらわからない、コロナ禍の「刑事裁判」
この記事をきっかけに大久保さんと連絡を取るようになった頃、世界中では新型コロナウイルスの感染拡大が大きな問題となり、日本でも徐々に対策が取られ始めていました。
4月に入ると、その影響は全国各地の裁判所にも及びはじめます。
海璃くんをはねた加害者は現行犯逮捕され、2月14日には自動車運転過失致死罪で起訴されていましたが、4月に東京地裁で予定されていた第1回公判は5月12日に延期。
傍聴席も「密」を避けるため、傍聴人の数が大幅に制限され、普段なら約60人は座れる法廷に17人しか入れなかったそうです。
それだけではありません。大久保さんがもっとも疑問を感じたのは、被告人も新型コロナ対策でマスクを着用していたため、顔も、もちろん表情も窺い知ることができないという現実です。
「正直言って、加害者の顔など見たくはありません。でも、報道で顔写真が出ていなかったので、この先、時が過ぎ、海璃をこんな目に遭わせた人間の顔がわからないままでいいのか……、そう考えるとどうしても納得できませんでした。なにより、裁判官は被告人の表情の変化を見なくてよいのでしょうか? 透明なアクリルボードやフェイスシールドでの対応も可能ではないかと思い、私どもの弁護士が裁判所へ要望してくださったのですが、やはり厳しいらしく、加害者は最後までマスクをつけたままでした」(大久保さん)
■ドライブレコーダーが暴いた加害者の虚偽の弁解
6月19日、第2回公判が開かれました。
被害者参加代理人(遺族側)によれば、
「被告人は『現場交差点の見通しが悪かった、被告人なりの安全確認を行ったが海璃くんの姿を確認できなかった』などと弁解していましたが、被告人の運転していた車両のドライブレコーダーの映像を確認したところ、ドライブレコーダーにおいて被告人の車両から海璃君の姿が確認できました」
また、事故後、速やかに自動車を停止させなかった理由については、客観的な当時の状況と合致しない不合理な説明を繰り返したそうです。
さらに法廷では、被告人が過去に酒気帯び運転で免許取り消し処分を受け、運転免許を再取得したこと、2019年に迷惑防止条例違反によって罰金刑に処せられた前科があること等、過去の経歴等も明らかになりました。
この日は父親の祐三さんも遺族を代表して意見陳述をおこない、その後、検察官、被害者参加代理人、被告人の弁護人から、それぞれに意見が述べられました。
まず、検察官は、
「通学時間帯で歩行者が多く、見通しの悪い交差点を進行する以上は、相当注意深く安全確認を行う必要があったのに、それを行わずにカーナビを見たまま事故を起こした被告人の過失の程度が大きいこと、被害結果があまりにも重大であること、被害者遺族が厳罰を求めていること」などを理由に、「禁固3年の実刑」を求刑しました。
被害者参加代理人も、検察官同様、実刑を求めました。
■青信号を守っていた子どもが横断歩道上ではねられ死亡……、刑罰はなぜこんなに軽いのか
一方、被告側の弁護人は、
「現場交差点は事故を引き起こしやすい危険な交差点で、被告人のみの責任とすべきでない。2度と自動車を運転しないと誓約している。被告人自身には資力はないが保険によって賠償される可能性がある。被告人には迷惑防止条例違反の罰金前科があるのみである。今回の事故では逮捕勾留期間が100日間あった」
として、実刑ではなく「執行猶予」にすべきだと主張しました。
判決を翌日に控えた7月16日、大久保さんはこう綴りました。
『明日は判決です。どんな結果になろうと海璃が戻ってくることはなく、そもそも納得のいく判決などないのですが、海璃の将来を台無しにしたこと、家族をこんなにも苦しめていること、地域の子供たちや保護者へ与えた心のダメージなど、冷静にこの事故のことを考えると、最低限、刑務所に入って欲しいと心からそう思っています。我が家にとって大きな区切りになる1日になりますように……』
しかし、判決はその思いを裏切るものでした。
翌日、大久保さんから私に届いたメッセージは次の通りです。
「柳原さん、本日判決が出ました。禁錮3年執行猶予5年でした。実刑にはならなかったです。到底納得出来ない状況で控訴したいと思っているのですが、今までの判例を見る限り、検察庁としては控訴する可能性も低いと言われてしまいました。けれど控訴を求めるつもりです。結局、新型コロナの影響やらで、被告の顔もマスクでわからないまま終わってしまいました」
■青信号の横断歩道で家族の命を奪われた悔しさ
昨日(7月19日)、私は以下の記事を発信しました。
『青信号の横断歩道で奪われた娘の命 危険な「巻き込み事故」に執行猶予は必要ですか?』
この記事を読まれた方は気づかれたと思います。
20歳の娘さんを亡くされた愛知県の坂田さん、そして8歳の息子さんを亡くされた東京都の大久保さん、いずれも青信号の横断歩道上で起こった左折巻き込み死亡事故ですが、求刑(禁固3年)に対する判決(禁固3年、執行猶予5年)も、その理由も、同じでした。
日本では今、これがあたりまえの「判例」となっているのです。
でも、本当にこのままでよいのでしょうか。
かつて、飲酒運転による死亡事故が、法改正によって「過失」から「危険運転」に変わったように、横断歩道上で注意義務を怠った事故については、もっと厳しく対応すべきではないでしょうか。
判決の翌日、大久保さんは早速、検察庁に控訴を求める署名活動を開始しました。
「禁固3年、執行猶予5年……、この判決は、息子・海璃の生命の重さを軽視した、極めて不当なものと考えます。加害者は走行中に前方を注視するという、運転者にとって最も基本的な注意義務を怠り、十分な減速も安全確認もせず、カーナビを見ながら走行していました。それでも、著しい過失が認められず、刑の執行が猶予されるのではあまりに甘すぎます。ただでさえ苦しい遺族に追い打ちをかけるような判決が後を絶たない現状に、私はなんとか風穴を開けたいと思います」
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