もしもあの頃に
この言葉を君に届けるとしたら
「ありふれた」ことなんて
なかったんだろうな
何もかもが新しく写るんだろうな

もしもあの頃に
僕が生まれて
君と奇跡みたいな出会いをしたら
伝えられない思いなんて
なかったんだろうな

時代のせいにしたり
リアルだとか現実の
曖昧なことを盾にしては
言葉なんて、と投げやりになったけど


愛してる 大好きだよ
軽く聞こえるようになったのは
いつからだろう
本当に伝えたいものって
何なんだろう

そう君の前で考えても
ありふれた言葉しか
出てこなかったんだ



もしもあの頃に
この歌を歌っていたのなら
求めすぎて彷徨った
空想の欠片だと
君は思うだろう

誰かが使うから
時が流れていく程
「ありふれた」ものに
近づいていくけど


ごめんね またね
自然に言えるものなのに
価値が違うものってどうしてだろう
声という同じものの中の
言葉という同じものなのに

ありがとう さよなら
涙と重なったら
本当の意味を持つのはどうしてだろう
それこそ「ありふれ」ているのに
正直に受け止められるのは

君に伝えたいのは
数えきれないほどの
「ありふれた」だけれど
それが嘘じゃないってこと
それさえも「ありふれて」いるけど










麻衣と遊んでる時にふと思ったこと。
昔だったら、愛してる、なんかはありふれた言葉じゃなかったのかなあ?
って。そこから生まれたうたです。


by伊南

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