薄く雨の降る夜
欲しがってた赤い花を摘んだ
夜道 車のライトに反射した
私は心の置き場を失っていた

ただ目をつむり
明日を迎え
明日が来れば
また目をつむる

なんの意味を持ち生きているのかな
なんて思った


水を欲しがって
待ち続けていたのに
君はあまりにも遠くて
側にいて上手く話せない
もどかしすぎる思いは

届かず叶わず夢のままで
赤い花は枯れていった




今君に突き放されたとして
私は踏まれた花になるだろう
土から太陽から何を貰い
当たり前に生きられていた

守ることで
壊れないように
守ることで
枯れるように

大きく息を吸って苦しんだ
仕方を忘れた


所詮花なのだろう
茎があり根があり葉があることで
重しのように居ただけの花は
切り離されてはなにもできない

君がいなければ
誰かいなければ
私は生きられないのだろうか


水を欲しがって
大きく息を吸って
枯れている自分は
赤い花のようで








バイトの帰り道にあまりにも綺麗だから赤いポピーを摘んで帰った。水にさしておいたのに、次の日には茎は垂れて水を吸ってなかった。
それを見て考えたうた。

by伊南



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