頼れるものは
この携帯です
通話もしなきゃ
メールもしないけど
知らない誰かと会話できる
ハイテクな機器なんです

信じられないから
今日も過去ほじくり出して
後悔しなけりゃ
期待もしない
狭い部屋に寝転んで
見慣れた天井を見上げる

なにを求めろって言うの
鎖は解けないくらいに
からまってしまったみたい
だから指先だけで誰かに


青空広がる夏の午後
「 、」と無言の会話たち
どっかから聞こえる陽気な声
次元が違う世界に感じる
いつからこうなった?
誰も見てくれなくなった?
泣いて喚いたら気付くとしても
伝えたいことなんてないの
どうすればいいかなんて
知りたいのは自分で。


勝手な同情に嫌気がさす
だけど…ねぇ
この機器も頑張ってるし
ありがとうと
意味ない感謝


風吹く夢の中の夜
聞き慣れた超ボリューム
呼び出しくらって跳び起きた
知らない誰かが求めてると
慰めちゃって
いつまでも
無表情に笑っちゃって