【通告2】
裁判員制度と学校教育につ
いて

答弁要求者:教育長
【問】稲垣発・教育長

 

 

司法制度改革の一環として、
平成21年から裁判員制度が
開始されたが、裁判員裁判の
対象が殺人や強盗致傷等の重
大刑事事件等であるため、責
任の重さゆえに抵抗を感じて
いる人が多いのも、各種報道
でも御存じのとおりかと思う。

裁判員に選ばれるには、二十
歳以上の有権者であり、現在
の小学生や中学生は数年すれ
ば対象となります。裁判員制
度を推進していくためには、
学校教育の役割は極めて大き
いものがある。

そこで、本市の小・中学校に
おいて、弁護士会が実施して
いる裁判員制度、模擬裁判の
出前授業を提案したい。

 



これは、模擬裁判を行い、子
供たちが弁護士や検察官、裁
判官、裁判員などの役割を演
じ、公判、評議、評決、判決
などを学ぶことであるが、裁
判員制度の啓発にとどまらず、
子供たちがリベラルな目でバ
ランス感覚を養い、筋道を立
てて考える力、厳正中立に自
分の意見や判断の理由を述べ
る力の育成を重視することに
もつながる。

子供たち一人一人が公正な世
論の形成者として、将来頼も
しい裁判員となる実践力を身
につけることができるように
していただきたい。

【答】教育長

 



裁判員制度の理解について学
校教育の果たす役割は相当大
きいというふうに考えている。

また、御提案の出前授業につ
きましては、小・中学生が体
験や具体例を通して学ぶ有用
性について、教育委員会とし
ても、十分承知をしている。

しかしながら、小・中学校と
も限られた社会科の授業時数
の中で、こうした授業を一律
全ての学校に入れることは難
しい状況である。

1年間の社会科の中で学ぶ内
容や授業時数とのバランス、
さらに児童、生徒の実態を考
慮しながら各学校で判断して
いただくものと考えている。

【問】稲垣発・教育長

 



一律の組入れは最終的なゴー
ルであればいいと思う。

まず、モデル校という形で試
験的に取り入れることも視野
に入れて御検討いただきたい
と思うが。

【答】教育長

 



社会科の先生方の、野洲市社
会科教育研究会というものが
あり、そこで論議をしていた
だいたらと考えているので、
紹介はどんどんしていきたい。

 

【問】稲垣発・教育長

 



全国的に見ても小・中学校で
模擬裁判を取り入れている学
校は少なく、もし取り入れる
ことができれば、野洲市の教
育の特色を強く打ち出せるこ
とになると考える。

時間数的に、厳しいのは当然
のことながら理解している。
例えば、社会科や、総合以外
にも、特別活動、道徳等にも
範囲を広げれば、実施可能な
余地はでてこないか。

【答】教育長

 



特別活動、道徳では、難しい
と捉えている。社会科か総合
が一番入る余地があるかと思
うので、そこで紹介したい。

【問】稲垣発・教育長

 



一部の学校では、研究授業等
として出前授業を取り入れた
り、夏休み等を利用して特別
授業をしているケースも見受
けられる。これらも視野に入
れることを考えてみてはどう
か。

【答】教育長

 



出前授業は、各方面から提案
がある。例えば、18歳選挙
権の問題で選挙管理員会から
や、実際に、租税教育で税務
署から、出前授業をやってい
ただいたりもしている。

夏休み等は、教員の働き方改
革の問題もあり、難しい。


「裁判員制度と学校教育につ
いて」

答弁要旨終了。