所属する「文教福祉常任委員
会」の行政視察、3ヶ所目に
ついて報告します。

③岐阜県各務原市
「各務原市役所」
研修内容:寺子屋事業




各務原市(かがみはら)は、
岐阜県南部に位置する、岐
阜市や名古屋市のベッドタ
ウンで、人口14万4千人
の街。

航空自衛隊、岐阜基地を抱
え、工業都市自治体として、
発展を遂げています。

今回は、各務原市役所を訪
問し、「寺子屋事業」の取
り組みについて、研修させ
ていただきました。

ちなみに、庁舎南に基地が
あり、研修中の間も、轟音
を共に、航空機の飛来があ
り、驚きます。




3年前に就任した44歳の新
市長の指示で始まった、総
額1000万円の単費事業。

主に、5分野に渡り、学校
だけでなく、民間企業や地
域ボランティアなどの協力
の元、子どもたちが参加で
きる体験学習の機会の充実
を図っています。



(1)基礎学力定着

基礎学力定着事業

学力の2極化が顕著になる、
小学3年生を重点学年に設定
して、算数・漢字を中心にし
た学力の補充が実施されてい
る。

市長曰く、3年生で算数につ
まずくと、後々の学習意欲が
上がらないという分析が出て
いるそうで、力を入れている
とのこと。



市内全小学校で、放課後の1
時間程度の学習室を設置。指
導には、地域ボランティアな
どがあたっています。そして、
児童の約3割が参加していま
す。

また、一部地区は、中学生ま
で拡大し、展開。

他には、中学生を対象に、先
生の手により作成された、基
礎基本定着問題集が配布され、
基礎的な学力の定着を図られ
ています。

(2)福祉体験学習

福祉体験学習事業

小学校高学年を対象に、高齢
者・障がい者との交流や、福
祉の現場を体験してもらう事
で、児童の思いやりの心を育
み、地域福祉への関心を高め
ます。



(3)ふるさと歴史発見

ふるさと歴史発見事業

児童生徒の郷土に対する愛着
や誇りを醸成するため、史跡・
文化財などの見学および各種
体験講座を開催。

(4)ものづくり人材育成

各務原ものづくり見学事業

小学校高学年の希望者を対象
に、市内でものづくりを行っ
ている企業を見学する機会を
提供。



航空人材育成事業

小中学生を対象に、航空機の
設計から製造までを学べる模
擬体験プログラムや、実機の
始動体験、航空機の整備現場
見学などを実施。

(5)地域ふれあい

レッツ・トライ・イングリッ
シュ事業

高校との連携による英語のレ
ッスン事業。歌やゲームなど
英語を使ったコミュニケーシ
ョン活動を通じて、児童生徒
の英語を学ぶ意欲を高めます。



子ども起業家育成講座事業

小学生が社会の仕組みを学び、
仲間との協調性や提案力など
を養うため、商品の開発・宣
伝、お店の運営など「起業」
を疑似体験できる講座を開催
しています。

放課後子ども教室

地域の教育力を活用して、放
課後に子どもと地域の大人が
遊びや活動を通してふれあい
の場を持つことで、たくまし
い子どもを社会全体で育みま
す。



夏休み子ども講座

地域の大人たちが生涯学習で
学んだ知識や技術を、地域の
子どもたちに伝えるクラブ・
サークルによる「学びの社会
還元」を行います。



すべての子どもたちに、基礎
学力を保障するという自治体
の責任感とやさしさを、感じ
た行政視察となりました。