午後の会議が、始まる5分前。

設題3後編
「新・野洲市立病院整備につ
いて」答弁要求者:市長


議長:「休憩前に引き続き、
会議を開きます」


【問】
先ほど、住民投票の話をした
が、よく市民から病院を願っ
ているという言葉を使うが、
市民と言うからには、住民投
票により、意思に直結させる
べきである。

意思が確認できれば、各議員
の賛同が得られやすい。市長
の見解は。

【答】
まず議会との議論であり、そ
の判断が優先である。住民投
票がいいなら、市長だけでな
く、稲垣議員も提案できる。

透明感を保っているので必要
ない。議会で議論いただき責
任持つべきである。

住民投票は責任放棄である。

【締めくくり】
現段階では、議決の効力が弱
くなっている。新病院整備を
進めるに当たり補完するよう
な材料を、提供するべきであ
る。

【問】
収支計画において、一般会計
から毎年約3億円を繰り入れ
なければならない。

今日まで、中核医療機関とし
ての民間野洲病院に、1億数
千万の補助金を投入してきた
が、それを大きく上回ること
になる。

民間野洲病院への援助を継続
し、存続させることを、比較
検討すべきと思うが市長の見
解は。



【答】
決着済みである。稲垣議員が、
過去50問の質問された中にも
それが入っており答弁済であ
る。

【問】
前回の収支計画であれば、そ
の答弁で納得できる部分はあ
るが、状況が以前とは違い、
現・民間野洲病院への、補助
金の倍以上である、3億とい
う金額が出てきたことに対し、
比較すべきと思うが、繰り入
れの点から、再度答弁を求め
る。

【答】
3億円に増えるかは仮説であ
る。民間病院に市の一般財源
から補助はしない。しかし打
ち切ると市民の医療が失われ
野洲病院への信義則である約
束を果たさないことになる。

しかし新たにこれから、新規
に補助をすることはない。

【反問(市長)】
稲垣議員が、野洲病院に補助
をしたらとのことだが、具体
的に問う。

【反問に対する答(稲垣)】
野洲市と野洲病院の関係は、
交渉力に差があり、実質的に
対等な関係ではない。

野洲市が最大債権者であり、
かつ補助金提供者のため、宗
主国と植民地の関係に類する
パワーバランスがある。

比較検討する上で、現・民間
野洲病院への補助金及び金融、
信用保証支援を継続し、営業
を続けさせることが第一案で
ある。

第二案は、現野洲病院に民事
再生法を申請させて、再生計
画の中で、市が債権放棄や、
損失補償の受忍と金融支援を
行い、事業譲渡をさせること
である。

第三案は、市長案の地方公営
企業法全部適用ではなく、指
定管理者制度により、現・民
間野洲病院を含めた複数候補
者の中から選定して運営させ
ることである。

先の民事再生法の具体例で、
野洲病院の規模に近いものを
直近で調べたが、例をあげる
と、神戸市中央区にある医療
法人財団パルモア病院が、負
債総額で17億4200万を
抱え、平成25年10月に民
事再生法を裁判所に申請した。

この病院は、1956年に開
院し、産科、小児科のほか、
婦人科、内科、麻酔科があっ
て、病床数は70床、201
3年3月期には、年収入高で
13億円を計上したが、

病連が築20年で設備の老朽
化が進み神戸市東灘区への移
転計画が進んだが、資金繰り
に詰まり申請に至った。

再生計画がまとまり、昨年1
2月、医療法人社団順心会に
事業譲渡され、懸念された病
院名や診療体勢、建物、職員
の雇用は維持された。

事業譲渡はかなりの数の医療
法人から話があったというこ
とで、現状維持を優先してく
れる譲渡先ということで先の
法人が決まった。

年間3億の繰入は、市の財政
に圧迫を与えるものであり、
慎重に比較検討したうえで、
計画を進めるべきである。

第一案に関するスキームの可
能性は、現・民間野洲病院が
最近利益を上げている背景を
鑑み、市の貸付の債権放棄、
返済猶予等により、現・民間
野洲病院の債務を軽くするこ
とである。

耐震の一番問題になっている
建物は、駐車場で、仮の建物
をつくり、その間に工事をす
る。

或いは、特定の診療科をある
期間だけ診療中止する等によ
り、解決できるのではないか。

建替工事を現・民間野洲病院
ができるよう、補助金並びに
金融支援を行うことにより可
能である。



【問】
収支計画は、シミュレーショ
ンどおりにいく可能性につい
て、実現性が低いとする答弁
を従来したが、悪化した場合
の収支計画を示すように、求
めたことに対して、市長答弁
では必要性を認められなかっ
た。

先日、新たな収支計画が、出
てきたが今後、物価建築コス
ト金利の想定以上の上昇、円
の想定以上の下落、人件費を
含む運営コストの想定以上の
上昇が起こった場合、

野洲市のプライマリーバラン
ス、財政調整基金の取り崩し
の現状を考えると、野洲市の
将来に重大な危機を招くおそ
れがある。

早期に大幅な計画変更を上申
する。市長の見解は。

【答】
中期財政見通しを示している。
金利はわからないが、全てに
効いているので、歳入、歳出
にもかかわる。

市の財政については、一定の
見通しを出しおり、病院の収
支についても精査を加える。

【問】
1つのプロジェクトの決断を
下すときには、予想されるリ
スクに関して、可能な限り検
証が必要であり、野洲市の将
来に対する責任があると思う。

収支計画に対する、市長の認
識を伺い、本整備計画を見て
いると、根本的にそれが不足
しているように思うが、市長
の見解は。

【答】
まだ精査が必要であるが、立
体図を描いていって、本当に
完成する病院か、総務省の起
債が通過するために委ねるの
とは違い、市民のためにいい
病院が、野洲市で運営できる
かどうか、かなり緻密に詰め
て、議論している。