10↑『シベリア超特急』 | lemon-lime のブログ

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主に映画について語っています。あくまで個人的な感想、一つの見方だと思って下さい。

『シベリア超特急』 🌟10↑

1996年作品。
映画評論家・水野晴郎さんが自ら作製した伝説の名作。
監督、原作、脚本、演出、編集、主演、作詞:水野晴郎
(作詞て)
出演:西田和昭

ちなみに水野晴郎監督ではありません。
MIKE MIZNO(マイク水野)監督です。(自分で勝手に名乗ってる)。

よく、バカ映画の代表のような扱われ方をしていますが、
茶化しても名作、茶化さなくても名作です。
つまり、なんていうかもう、バカ映画とかいう次元を遥かに超えて名作ですね。

この映画に低い評価はできません。だって、こんなにも楽しめる映画って、ほかにありますか?なかなかないですよ。それが答えです。出来の良し悪しを超えて、ここまで振っきったらもう、紛れもない名作ですよこれは。

何回も観れる作品であり、また、観るべき作品です。
一つ一つ、いろんなツボやツッコミどころが満載なのですが、映画としてきちんとわかりやすいメッセージがあるところもこの映画の良い点です。

サスペンスあり、ロマンスあり、ハラハラあり、笑いアリ。
全ては永年映画を観て愛してきた水野さんの、サービス精神なわけです。つまり、全ては狙って作られてるものなんです。そして、だとするならば、我々は全員、所詮水野さんの手のひらの上で踊らされてるにすぎないわけですよ。
と、いうような見方もできるわけですね(笑)。

確か、シリーズ7作ぐらい作られていますが、
とりあえず押さえるのは最初の3本で充分かと思います。 
表現するなら、1は宇宙、2は夢、3は神です。

笑うポイントが多すぎるのですが、
個人的にツボなのは、最後に一人一人写真が出てきて、その人のその後の人生をナレーションが短く添えていくところで、
山下陸軍大将(水野晴郎)の写真だけ妙に凛々しいのが一番のツボです。次が、最後の最後に歌が流れてきたときはリアルに画面の前でコケましたね。さらにダメ押しの、作詞:水野晴郎で昇天です。

2と3については、これまたたくさんポイントがありますのでまた改めて書きたいと思います。

で、まぁ、上には“狙って”と書きましたが、この映画で感じるスゴいところは、
映画にも天然って出るんだなってことです。
“天然”な映画って、ほかに観たことないような気がします。
『ワイルドボーイ』(1989年)ぐらいかな。だけど『ワイルドボーイ』の10倍は天然ですから、やっぱりスゴイ。
映画史に堂々と輝く伝説の名作ですよシベ超は。

いやぁ、映画って、本当にいいものですね。